フジテレビの深夜帯ドラマ『大人の土ドラ』の新シリーズ『犯罪症候群』が放送開始されましたね。
メインキャストに玉山鉄二(たまやまてつじ)さん、渡部篤郎(わたべあつろう)さん、谷原章介(たにはらしょうすけ)さんを据え、不調の続く『大人の土ドラ』の起死回生を狙うドラマになる予感がします。
そこで今回は、改めて『犯罪症候群』の原作のネタバレや結末予想をしてみたいと思います。
犯罪症候群とは?
誘拐・失踪・殺人
警視庁内には捜査課が表立って動けない事件を処理する「裏稼業」ともいえる存在がいた…。
警察組織が扱いにくい事件を捜査し、真相を追い求めるのが特殊任務担当の彼らの仕事。
このドラマは「特殊任務」につくことになった男と、その男の親友である現役刑事、そして特殊任務を指揮する男の3人を軸に“誘拐”“失踪”“殺人”の3種類の事件を重厚に描く社会派サスペンスである。ドラマ全体を通しての共通テーマは『復讐の是非』。
主役は、同じ大切な女性を殺された二人の男。早くに両親を亡くし、親代わりにかわいがってきた妹を殺された男・武藤。天涯孤独の身で、唯一愛した恋人を殺された男・鏑木
シーズン1では、心のうちの復讐心に苦しみながらも、復讐を選ばず、妹のような犠牲者を二度と出さないように犯罪を追い続けようと決意する武藤。
シーズン2では、一線を越えた復讐に囚われていく鏑木。
また、特殊任務の指揮役であり事件解決のためなら手段を選ばない非情の男・環。
この3人の男の物語を軸に、特殊で興味深い誘拐事件や殺人事件を取り上げ、男たちの対照的な生き様を通して「復讐の是非」の表裏を描く。
深い友情で結ばれている武藤と鏑木は、復讐を巡って互いの決意の違いに葛藤し、怒り、苦しみ、そして悲劇的な結末を迎えることに…。「オトナの土ドラ」と「連続ドラマW」。共に、独自の世界観のある人間ドラマを目指すドラマ枠が、大人が楽しめるエンターテイメントドラマを初の共同製作。
原作は累計45万部を越える貫井徳郎の3部作「失踪症候群」「誘拐症候群」「殺人症候群」。シーズンごとに主役を入れ替えるという手法で初のドラマ化。
参照元 http://hanzaishokogun.com/intro/
犯罪症候群の原作とは?
では、そんな『犯罪症候群』の原作をご紹介していきましょう。
原作は、小説家であり推理作家でもある貫井徳郎(ぬくいとくろう)さんの『症候群シリーズ』の3部作『失踪症候群(1995年)』『誘拐症候群(1998年)』『殺人症候群(2002年)』が元になっているようです。
実際には『犯罪症候群』という書籍は存在しておらず、ドラマ化に合わせて『症候群シリーズ』を総称したタイトルになっているんですね。
犯罪症候群のネタバレとは?
“https://dorama-netabare.com/archives/6676
公式サイトをご覧いただけるとお解りなのですが、『犯罪症候群』は、season1・2に分かれていて、『大人の土ドラ』で放送されるのはseason1のみになります。
4月8日に放送された第1話の内容を見る限り、season1のメインとなるのは『誘拐症候群』のようですね。その中に『失踪症候群』の要素も織り交ぜてストーリーに厚みを持たせているようです。
なので、2つのストーリーが並行して進行いていく形になります。
誘拐症候群のネタバレとは?
誘拐症候群は2つの事件を軸に話が進んでいます。
まずは、第1話~第3話までの小口誘拐に関するネタバレです。
小口誘拐ージーニアスの正体(第1話~3話)
原作小説の『誘拐症候群(1998年)』ですが、ドラマとは違う人間関係、人物設定、描写やストーリー展開もあるので、今回は原作からドラマの展開や結末になりうる部分を抜粋して説明します。
ドラマで描かれている物語のカギを握るのは、人事課職員の環敬吾と元刑事の武藤隆。そして捜査一課の鏑木護の3人です。
個人的に朝ドラ「マッサン」のイメージが強い玉山鉄二さんが、今回はかなりクールで影のある武藤役を熱演しています。
ツイッターなどでは2016年に放送された日本テレビのドラマ「そして誰もいなくなった」の小山内役と似ている雰囲気だと言っている人も多かったっですね~。
ある少年犯罪によって最愛の妹を殺されてしまった武藤とその妹の婚約者であった鏑木は、未成年の犯罪に対して並々ならぬ気持ちを抱いていました。
ちなみに鏑木役は先日ブランチMCを卒業された谷原章介さん。ネットではドラマでのイケメンキャラクターが好評のようです。
犯人の少年を許すことが出来ない武藤は、法律によって裁けない警察を辞め私立探偵として日々を送っていました。
一方の鏑木は、その後も警察に残り捜査一課で犯罪を追う立場にいます。
ある日、少女が誘拐される事件が発生します。犯人からの要求は「身代金500万円」と「警察には通報するな」という2つ。
500万円という少額な身代金のため、子供への配慮を最優先にした両親は、通報せずに身代金を支払います。すると、程なくして少女が帰ってきました。
犯人を許すことが出来ない気持ちと犯人への恐怖心から、両親は犯人を捕まえてほしいと通報。捜査本部が立ち上がり鏑木も捜査に参加します。
しかし、捜査は難航を極め、なかなか犯人が特定できません。
通報したことで犯人の復讐を恐れた両親は、訴えを取り下げてしまいます。捜査本部も解散し、鏑木も捜査から降ろされてしまいます。
そんな最中、なぜか人事課の環がこの誘拐事件を継続して捜査するという話を聞いた鏑木は不信感をつのらせます。
環の正体は、警察が表立って操作できない『裏稼業』を受け持つ警察の暗部とも言える人物でした。
環役は渡部篤郎さん。今回は「これでもか!!」ってくらいの悪役に徹しています。
捜査を続ける上で環から白羽の矢を立てられたのが、元刑事の武藤でした。
環は、武藤が未成年犯罪に異常なこだわりを持っていることを逆手に取って、捜査協力を半ば強引に引き受けさせたのでした。
その強引さは、武藤の娘を人質に取るような、犯罪まがいのことをします。
そんな武藤の捜査で浮上した人物が磯村咲子という女性。
ドラマではミムラさんが演じていますね。
磯村は、実母の介護をするために保育士を辞め自宅で介護生活を送っていました。介護に疲れていた磯村の唯一の息抜きがネットサーフィン。
ネットを通じて磯村の心の隙間につけ込んだのが「ジーニアス」を名乗る人物。
ジーニアスはおもちゃメーカーの社員を装い、新作おもちゃのモニターをしている子供を預かるバイトをしてほしいと磯村に依頼します。
磯村はジーニアスの言葉を信じ、大好きな子供を預かる仕事ができることに喜びを感じていきます。
しかし、磯村がいつものようにネットサーフィンをしている時に発見した、以前預かった少女が写った、とある「育児日記サイト」。
そのサイトでは、自分が少女を預かった日以降の更新がされていませんでした。
疑問に思った磯村は、サイトの運営者に連絡を取ってみました。運営者である少女の父親は、磯村が誘拐事件の関係者であることに気づき、磯村と接触を試みます。
同じように、磯村が事件に関係していると読んでいた武藤のまた磯村に接触を試みます。
3人は黒幕である人物・ジーニアスの正体を突き止めるために協力をすることになりました。
一方、磯村咲子も自分のやっていることに次第に疑問を感じジーニアスに真相を問いただそうとした時に連絡が取れなくなっていました。
そんな磯村咲子の協力の末、子ども達を磯村咲子の元に連れてきていた後藤という男確保することに成功。
しかし後藤もジーニアスに利用されていただけでした。
次は第6話からの1億円誘拐事件のネタバレです。
幼児誘拐身代金1億円事件の真相は?
以下、小説のネタバレですので、ドラマとは設定や結末など多少違う場合があります。
武藤(玉山鉄二)とあるきっかけで親しくなった高梨道典(高橋光臣)。
高梨は妻との結婚を資産家の父親に反対されて、勘当されていましたが貧しいながらも妻と幼い息子と幸せな生活を送っていました。
そんな中、高梨の息子が突然誘拐されて、身代金一億円の運び役に武藤が指名されます。
高梨は妻との離婚を条件に父親から一億円を借りることができました。
しかし、犯人に金を奪われば挙句息子も殺されるという最悪な結末を迎えることとなります。
そして数日後、不思議なことに焼却された一億円が見つかったのでした。
失意の中、責任を感じた武藤は独自の捜査を始めます。
武藤は
・自分と高梨が知人である
・高梨が資産家の御曹司であること
上記の2つの事実を知っているという条件で犯人を捜索。探し出し捕まえることができました。
そんな中、高梨の父親は、妻だけでなく彼女の血を引く子供まで邪魔に思っていて、身代金の一億円に偽札に見えるような細工をしていたことがわかります。
それは偽札だと思い逆上した犯人が子供を殺すように仕向けていた恐ろしい細工だったのです。
その事実を知った高梨は父親を殺し、指名手配となり逃走していました。
武藤に会いその話をした高梨は「自首はしないで、妻と一緒に逃げ続ける」と言い残し去っていきました。
誘拐症候群の結末とは?
ジーニアスの正体を突き止めるは困難を極めますが、環は犯人をあぶり出すため、マスコミに嘘の情報を流したり非合法な手法を使ったりと強引な捜査をします。
犯罪すれすれで「やりすぎ!!!」という意見も出そうですが、そんな環の捜査のかいもあり、ついにジーニアスの正体を突き止めるのでした。
ジーニアスを名乗る人物は、官庁に勤めるエリート官僚で、自尊心の強かったジーニアスは、自分より能力の低い人間を思いのままに操って犯罪を犯すことに喜びを憶えていたのでした。
ちなみにジーニアスは要潤さんが演じていますね。
ジーニアスの正体を掴んだ3人は、ジーニアスの失墜を目的に官庁のサーバーに告発メールを送信し、全てが露呈してしまったジーニアスは法で裁かれるまでもなく破滅していくのでした。
失踪症候群のネタバレと結末は?
次に、失踪症候群の方のあらすじとネタバレをまとめていきます!
失踪した若者たちに共通点がある。その背後にあるものを燻り出すべく、警視庁人事二課の環敬吾は特殊任務チームのメンバーを招集する。私立探偵・原田征一郎、托鉢僧・武藤隆、肉体労働者・倉持真栄。三人のプロフェッショナルは、環の指令の下、警視庁が表立って動けない事件を、ときに超法規的手段を用いても解決に導く。失踪者の跡を追った末、ついにたどり着いた真実とは。悪党には必ずや鉄槌を下す―ノンストップ・エンターテインメント。
引用元:https://honto.jp/netstore/pd-book_26396516.html
若者の連続失踪事件が発生。
失踪した若者の共通点は以下
・1人暮らし
・高学歴ではない
・悩みを持っていて、何等かの機関に相談している・
・運転免許証を保持していない
環敬吾は任務を遂行するための極秘メンバーを集めます。
そのメンバーとは、工事現場の肉体労働者の倉持、托鉢僧の武藤隆、私立探偵の原田の3人。
原田は大学生小沼豊を調査。その結果小沼の住民票は何度も移動されていた。
倉持が担当した女性の広沢良美も住民票が何度も移動。
他の失踪者も調べていくと・・・結果、失踪者同士で戸籍の交換が行われていることが発覚。
失踪した人間たちは、なんらかの理由で失踪を希望していた。
なので、その希望を叶えるために、失踪希望者同士で戸籍を入れ替えることに。そして別の人間として人生をやり直そうとしていました。
ただ失踪するだけでは、社会的に保障を受けることができません。しかし、戸籍を入れ替えることで、その保障を受けつつ、まともな人生を歩めると思い、入れ替えを実施していたのでした。
そして失踪者のうちの1人小沼は過激な行為をするロックバンド「ゼック」とかかわりが。
しかも原田の思春期でグレてしまっていた娘も「ゼック」のファンだったことがわかります。
小沼は「ゼック」が行っていた薬物の売買に関わっていたり、ゼックの麻薬事件に巻き込まれた原田の娘が自殺未遂を図ったり、戸籍交換を行っていた住吉という男が拉致され拷問の後殺されてしまったりと失踪事件から過激で・残虐的なシーンが繰り広げられる展開でした。
ちなみに自殺した原田の娘は無事で、無事に更生するという結末。
ちなみに、原作では原田と思春期の娘との関係や確執が出てきていて、この描写をドラマでは玉山鉄二さん演じる武藤の背景に入れてきた気がします。
まとめ
今回『犯罪症候群』の放送を受けて、原作のネタバレや結末予想をしてみました。
1話が放送された現在で、原作と違っている部分も幾つか出てきていることからも、原作通りの結末にはならなそうですね。
一番の違いは、要潤(かなめじゅん)さん演じるジーニアス。どっからみてもエリート官僚には見えない風貌でした。
『誘拐症候群』の原作では、あまり鏑木が関わってこなかったので、もしかしたらエリート官僚ではなくインターネットキラーのジーニアスを犯罪者として鏑木が逮捕するという結末になるのかもしれませんね。