大窪昭三郎のモデルは大久保三郎!ヤマトグサを命名【らんまん】

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2023年4月からスタートしたNHK連続テレビ小説・朝ドラ「らんまん」は神木隆之介(かみきりゅうのすけ)さん演じる、主人公の槙野万太郎(まきのまんたろう)がついに上京し東京大学へ!

「らんまん」は実在の植物学者の牧野富太郎(まきのとみたろう)をモデルにした物語で、万太郎が東京にやってきて植物学の研究をスタートすることになります。

東京大学植物教室で出会うことになる人物の1人が「キングオブコメディ」の今野浩喜(こんのひろき)さん演じる大窪昭三郎(おおくぼ・しょうざぶろう)です。

植物学を研究する万太郎にとって重要なキーパーソンとなる東京大学の要潤さん演じる教授の田邊彰久の元で働く講師です。

そんな大窪昭三郎は実在する、モデルがいる植物学者なのでしょうか?

田邊彰久(たなべあきひさ)教授のモデルは実在の植物学者で東京大学植物学教室の助教授・大久保三郎(おおくぼ さぶろう)さんと思われます。

今回は朝ドラ「らんまん」に登場した東京大学植物学教室の講師・大窪昭三郎のモデルは大久保三郎さん??についてご紹介していきます。

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目次

大窪昭三郎のモデルは大久保三郎?らんまんの講師は実在の助教授?

らんまん東京大学植物学教室キャスト!教授や学生役など青長屋の人たち

大窪昭三郎とは?東京大学植物学教室の講師!

まずは、今野浩喜さん演じる大窪昭三郎が登場した5月16日放送の32話のストーリーです。

万太郎(神木隆之介)は、博物館でもらった紹介状を手に、ついに東京大学植物学教室の門を叩く。青長屋とよばれる校舎に足を踏み入れた万太郎は、植物研究の最前線を目の当たりにして大興奮。しかし、助教授の徳永(田中哲司)や講師の大窪(今野浩喜)にはあまり相手にしてもらえず…。するとそこに、植物学教室の初代教授、田邊(要潤)が現れる。

引用元:https://tv.yahoo.co.jp/program/112544901

植物学を学ぶために東京にやってきた万太郎は、下宿先も決まりついに、東京大学植物学教室に。野田教授に書いてもらった東京大学植物学教室の田邊教授への紹介状を持っていた万太郎。

そこで最初に出会ったのが、学生たちと一緒にいた講師の大窪昭三郎。

そしてついにやってきた田邊教授との出会いを果たす万太郎。

そして33話では万太郎の小学校中退という学歴を聞いた大窪昭三郎が、万太郎が植物学教室に出入りすることを猛反対するという展開になります。

万太郎(神木隆之介)は、東京大学植物学教室の教授・田邊(要潤)に大学へ出入りさせてもらえないかと懇願する。万太郎が小学校中退だと知った助教授・徳永(田中哲司)と講師・大窪(今野浩喜)は猛反対。教室は不穏な空気に包まれる。そんな中、万太郎の「土佐植物目録」を見た田邊は万太郎に興味を示し…。どうなる万太郎!?

引用元:https://tv.yahoo.co.jp/program/112607507

そんな大窪昭三郎ですが実在するモデルがいるのでは?と思います。

大窪昭三郎のモデルは大久保三郎?らんまんの講師は実在の助教授?

講師の大窪昭三郎のモデルは、実在の植物学者の大久保三郎さんでは?と思います。

要潤さんが演じる田邊教授のモデルは、実在する、東京大学植物学教室の教授・矢田部良吉さんです。

そして当時、矢田部良吉さんの元で、東京大学植物学教室で助教授をしていたのが、大久保三郎さんです。

助教授と講師と立場が違うので、微妙ではあるのですが、「大窪昭三郎(おおくぼしょうざぶろう)」「大久保三郎(おくぼさぶろう)」と名前からもおそらく大久保三郎さんがモデルだと思います。

以降では、そんなモデルだと思われる大久保三郎さんについてご紹介していきます。

大窪昭三郎のモデルの大久保三郎とは?

田邊彰久教授のモデルは矢田部良吉!牧野富太郎との確執とは?

大窪昭三郎のモデルだと思われる大久保三郎さんは、幕臣で後に東京府知事・子爵となった大久保一翁の息子として1857年に生まれます。

1871年(明治4年)にアメリカ合衆国のミシガン大学に留学し、植物学を学んだ大久保さんは、1876年(明治9年)にイギリスに渡ります。

帰国後の1878年(明治11年)に内務省に務めた後、東京大学御用掛、小石川植物園の植物取調に任じられ、伊豆諸島、小笠原諸島の植物相の研究を行います。

そして、1883年(明治16年)東京大学の植物学教室の助教授に昇進し、矢田部良吉を補佐し、標本施設拡充に貢献しました。

また、1882年(明治15年)には、教授の矢田部良吉さんが行った東京植物学会の設立に大久保三郎さんが尽力したことがわかっています。

東京植物学会は、当時、動物・植物の研究者が混在していた東京大学生物学会から分離する形で創設され、矢田部良吉さんが初代会長に就任しました。

明治28年にそれまで一講座であった植物学科に新たに第二講座が設置されることになり、その担当教授となったのが明治28年にドイツ留学から帰国した三好学さんでした。

大久保さんはこの年の4月をもって非職となり、その後、高等師範学校の教授となりましたが、東京大学を辞めた後はまったく植物学に関係した論述を行っていません。そして1924年(大正13年)に死去されました。

大窪昭三郎のモデルの大久保三郎と牧野富太郎との出会いと「ヤマトグサ」命名

徳永政市助教授のモデルは松村任三!牧野富太郎とは確執があった?

東京大学の植物学教室の助教授だった大久保三郎さんは1877年(明治10年)に訪ねてきた牧野富太郎さんと出会うことになります。

牧野富太郎さんに関する書籍・自伝などによると、牧野富太郎さんが植物学教室に行った時、東京大学植物学教室(現在の小石川植物園内)で初代植物学教授の矢田部良吉さん(田邊教授もモデル)に面会することになり、矢田部良吉教授とともに、松村任三さん、大久保三郎さんという2人の助教授がいたことが記されています。

ちなみに松村任三さんは、ドラマでは田中哲司さん演じる徳永政市助教授がモデルだと思われます。

そして誰からの紹介なのかは、はっきりとわからないのですが、その紹介者に連れられて東京大学の植物学教室に連れて行ってもらえた牧野富太郎さん。

東京大学の植物学教室は、いつも植物や標本の束がおかれていたことから、「青長屋」と呼ばれていました。ドラマでも「青長屋」が出てきましたね。

当時、朝ドラ「らんまん」のように、松村任三さん大久保三郎さんが、小学校中退の富太郎さんを相手にしなかったのか?は不明なのですが、矢田部教授からは、東京大学の植物学教室への出入りを許されて、専門書籍や植物標本を自由に利用できるようになったことはわかっています。

おそらく田邊教授と同様に、当時は、大久保三郎さんも富太郎さんの出入りを快く受け入れたのでは?と思います。

東京大学の学生でもなく、学歴のなかった富太郎さんがこれほど厚遇されたのは、富太郎さん自身の資質とともに、紹介者への配慮があったからだと言われています。

そして東京大学に出入りするようになった富太郎さんは、東京大学の学生だった三好学、岡村金太郎、池野成一郎さんたちと仲良くなったそうで、この出会いも、富太郎さんにとって後の大きな財産になったとのことです。

そして、富太郎さんは、矢田部教授も認めてくれた「植物学雑誌」が出版に携わることになります。

牧野富太郎さんは、そして市川延次郎、染谷徳五郎とともに日本の植物学について語り合う仲になり、3人で植物学の雑誌の刊行を思いつきます。

そして3人は原稿を書いて、出版の準備を整えて、青長屋の主であった田邊彰久教授に了解を求めました。

すると矢田部教授はこの申し出を快諾してくれて、先ほどご紹介した、東京植物学会で発行すると言ってくれます。

富太郎さんが提案した植物学の雑誌に大久保三郎さんも乗り気になり、執筆に参加しました。

そして他にも三好学、白井光太郎らも執筆陣に加わり、明治20年に「植物学雑誌」が出版されました。

また大久保三郎さんは、1889年(明治22年)に『植物学雑誌』に牧野富太郎さんと連名で「ヤマトグサ」を日本で初めて学名をつけて発表しました。

富太郎さんがヤマトグサを最初に見つけたのは1884年(明治17年)、場所は高知県でしたが、ハシカグサの一種だと考えていた富太郎さん。

しかしそのあと、高知の最終仲間である渡辺協さんから花のついた採取品が送られてきます。

それを精査した富太郎さんは、新種であることに気づいてまず「植物学雑誌」第一巻・9号で新種の発見を報告します。そして、1889年(明治22年)の

「植物学雑誌」第三巻23号に大久保三郎さんとともに学名「セリゴヌム・ヤポニクム」と和名「ヤマトグサ(大和草)」を発表します。

世界共通の学名はラテン語で命名されることになっていて、このころまでは日本の植物であっても外国の植物学者を通して外国の学術雑誌で発表されることが慣例となっていました。

そのため、ヤマトグサは日本の植物に日本人が名付け、日本の学会誌に新種として発表した初めてのケースとなりました。

おそらく大窪昭三郎のモデルは実在の植物学者・大久保三郎さんだと思われますが、ストーリーの展開によっては、大久保三郎さんだけでなく、様々な人物が合わさったキャラクターである可能性もあります。

15週のタイトルは「ヤマトグサ」で万太郎と大窪との「ヤマトグサ」の命名が描かれるようです!

何の身分もない自分が新種の発表をするにはどうしたらよいのか? 万太郎(神木隆之介)は、自らの手で図鑑を発刊することで植物学者として世の中に認めてもらうしかない、という結論にたどり着く。そのために昼間は研究、夜は大畑印刷所へ通うことを決心するが、それを聞いた寿恵子(浜辺美波)は思わぬ行動に出る。ある日、長屋に大窪(今野浩喜)が訪ねてきて、万太郎が高知で採集してきた植物の共同研究を持ちかける。

引用元:https://www.nhk.jp/p/ranman/ts/G5PRV72JMR/blog/bl/pkLm3a5nL6/bp/pXa88lJDA3/

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