NHK総合で放送される土曜ドラマ『スクラップ・アンド・ビルド』ですが…あのバラエティ番組で大活躍の方の話題の原作です。
今回は、そんな『スクラップ・アンド・ビルド』の原作のあらすじや出演者、結末のネタバレをしてみたいと思います。
またキャストについてもご紹介します!
スクラップ・アンド・ビルドの原作は?
[blogcard url=”https://dorama-netabare.com/archives/6056″]放送局:NHK総合
放送日:2016年12月17日(土)夜9時~10時13分
土曜ドラマ『スクラップ・アンド・ビルド』の原作は、2015年に第153回芥川賞を受賞した羽田圭介(はだけいすけ)さんの小説です。
第153回芥川賞といえば、お笑い芸人ピースの又吉直樹(またよしなおき)さんも『火花』で芥川賞を同時受賞されて話題になりましたね。
このことがきっかけで、テレビに度々出演するようになった羽田さん。
私も初めて深夜のバラエティ番組「アウト×デラックス」で羽田さんのトークを聞いてびっくりしたのを覚えています。
受賞時に聖飢魔IIのデーモン閣下風のメイクをしていたVTRが流れ、スタジオでもなぜか歌声を披露。こんな面白くて不思議なキャラクターだったんだ~!と意外でした。
以降、テレビのお仕事に引っ張りだこで、クイズ番組やバラエティ番組ではに着せぬコメントや文化人の割に庶民派な見た目で人気を博しています。
実は、羽田さんは作家としても凄くて、17歳で『黒冷水』で文藝賞を受賞(当時、最年少受賞者)し、過去に芥川賞候補として3作品がノミネートされるなどの才覚の持ち主です。
作品の題名にもなっている『スクラップ・アンド・ビルド』とは、老朽化した設備を廃棄して、新しい設備を入れて効率的に向上させるというビジネス用語で、その意味を主人公の祖父に当てはめて、主人公が祖父を「スクラップ」し、自分が「ビルド」していくさまを描いたヒューマンストーリーです。
スクラップ・アンド・ビルドのあらすじとは?
[blogcard url=”https://dorama-netabare.com/archives/1528″]まずは、ドラマの公式からあらすじの紹介です!
主人公の健斗(28)は無職。勤務していた会社に嫌気がさして仕事を辞め、行政書士資格試験に向けての勉強をしながら就職活動をしているが、企業の中途採用試験には落ち続け、いやになるほど無為な日々を送っている。
健斗は、母親と、87歳になる要介護の祖父と同居している。祖父は大きな病気もしておらず年齢からすれば健康体といっていいくらいだが、体が思うようには動かず、口癖は「もう死んだほうがよか」。そんな祖父にへきえきとする健斗だったが、ある時、ふと健斗は思う。自分はいままで、祖父の心の叫びを、聞き流していたのではないのか? ただベッドに横たわり、やがて来る死を待つだけなら、早めに死にたくもなるのではないだろうか。健斗は自分の今までの祖父への接し方が、相手の気持ちに向き合わない自己中心的なものに思えてくるのだった…。もやもやする思いを健斗は介護業界で働く友人の大輔に話し、「被介護者を可能な限り手厚く介護することがいちばん効果的なんじゃないか」、と助言される。「え、どういうこと?」。「過剰な介護を受けて動かなくなれば、人間、筋肉も脳もいっぺんに衰えるからさ」と大輔が健斗に言う。祖父が心から望む安らかな尊厳死を迎えることができるように、祖父をできる限り手厚く介護して弱らせてあげようというヘンテコな決意が健斗の心に生まれ、そして祖父との奇妙な介護の攻防戦(?)が始まる。しかし、祖父に秘められた謎がしだいに大きくなるとともに、事態は思いがけない展開を見せ始めて…。
引用元 http://www.nhk.or.jp/dodra/scrapandbuild/html_scrapandbuild_story.html
介護という一見地味なテーマで、バラエティ番組で面白トークを展開している羽田さんを思うととっても意外なストーリーだと思いました。
原作のレビューなどを見ていると、介護現場の人からも「介護の本質をついている」と高評価を受けている作品です。
それだけに、そのドラマ化とっても興味がありますね!
スクラップ・アンド・ビルドの出演者とは?
公式サイトには配役の紹介はされておらず、配役に関しては正確ではないかもしれませんが、分かる限りで公表されている俳優陣をご紹介したいと思います。
健斗役:主演・柄本佑(えもとたすく)
28歳。7ヶ月前に前会社を辞め、現在は無職。行政書士の資格を取るために勉強中であり家にお金を入れることが出来ず、祖父の介護を条件に母が許してくれている。
健斗の祖父:役山谷初男(やまやはつお)
87歳。要介護のご老体で、日々老いていく自分にもどかしさを感じていて「早う迎えに来てほしか」を口癖のように言っている。
健斗の母役:浅茅陽子(あさじようこ)
健斗を家に無料で住まわせるのに、交換条件を出すなど、ニヒルで何処か冷めている一面を持っている。
楓役:秋元才加(あきもとさやか)
秋元さんの配役に関しては正直、不安要素が多いです。予告映像で、ボクシングのリングで練習しているシーンが写っており、健斗が「楓さんから勇気を貰ったんです。破壊と再構築!」といていることから、原作には居ないキャラクターなのかもしれません。
亜美役:山下リオ(やましたりお)
山下リオさんも配役については不安要素がありますね。ただ、消去法で主要人物を見比べると恐らく亜美役なのではないかと思います。
因みに、亜美は健斗の4歳年下の彼女です。
大輔役:浅香航大(あさかこうだい)
健斗の友人で介護福祉のしごとをしている。祖父の尊厳死のアドバイスをする重要な役どころです。
主要の登場人物は以上になるようです。唯一、秋元才加さんはドラマのオリジナルキャラクターのようで、健斗の考えの後押しをしてくれボクシング女子のようですね。
スクラップ・アンド・ビルドのネタバレとは?結末はどうなる?
[blogcard url=”https://dorama-netabare.com/archives/6131″]「早う迎えに来てほしか」とつぶやく祖父の「究極の自発的尊厳死」を実現させるために、祖父の身の回りの事や生活で体力が着いてしうようなことなど社会復帰の為の訓練の機会を片っ端からやってしまう健斗ですが、祖父は健斗のそんな努力など知るはずもなく「ありがとう」と喜ぶのでした。
一方、健斗は4歳年下の彼女亜美とラブホテルに言って、性欲を発散させていました。
健斗は祖父が介護施設先で若いヘルパーの女性を必要以上に触っているところを目撃。
「祖父の性欲」を目の当たりにして「老人の性欲」を目にしてしまいショックを受ける。
介護で老人の性という一見、目を背きたくなる、でも実は重要なテーマに挑んでいて、羽田さんすごいなあと思います。
ちなみにこの描写をNHKでどこまで描くか興味深いです。小説では健斗が自慰行為をするというシーンもあったり、ラブホテルでの描写など映画化されたら、なかなか際どいシーンになるかもしれませんが、NHKドラマなので、きれいにまとめる気もします。
そんな折、祖父のお風呂のお世話をしているときに事件は起こりました。
健斗は、尿意に襲われ少しの時間なら…とトイレに向かいます。スッキリしてお風呂場に戻った健斗は、祖父が溺れかけていることに気づきます。
祖父が死に向かう手助けの為の介護であったはずの健斗の考えとは裏腹に、祖父の死が目の前にあった瞬間に、わざとそうしようとしたわけでもないのに、言い様のない不安と恐怖心が襲ってきたのでした。
そして、いつもは「早う迎えに来てほしか」と言っている祖父は「ありがとう。死ぬとこだった」と健斗にお礼をいうのでした。
やがて、祖父の介護を献身的にしてきた介もあり医療機器メーカーに就職が決まった健斗は、祖父を置いて茨城の地へ旅立つことになりました。
健斗が居なくなることで、祖父も自身の生まれ故郷の長崎に戻って、特別養護老人ホームにいくことになりましたが…それでも順番待ちも含め暫くは健斗の実家にいることになります。
心配する健斗に、祖父は「じいちゃんのことは気にせんで頑張れ!じいちゃん、自分の事は自分でやる!」と伝えるのでした。
『スクラップ』になりつつあった祖父も健斗の『ビルド』が伝染し、生きる気力を取り戻していく感動のシーンですね。
大小の違いは勿論あると思いますが、人間は死ぬまで『スクラップ・アンド・ビルド』を繰り返していくのかもしれませんね。
まとめ
[blogcard url=”https://dorama-netabare.com/archives/3178″]今回、芥川賞作家・羽田圭介さんの受賞小説『スクラップ・アンド・ビルド』がドラマ化されるということで、あらすじやネタバレ、出演者の紹介をしてきました。
主演が今勢いのある柄本ファミリーの長男の柄本佑さんということで、その演技にも注目ですね。