フジテレビ系60周年特別企画「砂の器」が2019年3月28日に放送されました!
松本清張のあまりにも有名な作品をドラマ化したこの作品。平成最後の実写化として話題です。
中島健人さん演じる和賀英良は何故、人を殺してしまったのか?
その事件を追う今西刑事を演じるのは東山紀之さんです!
また原作や、映画版にあったハンセン病の描写はないことも話題になっています。
今回は「砂の器2019」のあらすじネタバレを結末までと感想をまとめてみました。
「砂の器2019」のあらすじは?
2018年10月—。ハロウィーンの渋谷。街は仮装した若者たちであふれかえっている。
そんな中、駅の裏手の人目につかない場所で中年男性の遺体が発見される。渋谷西署に捜査本部が設置され今西刑事(東山紀之)も加わることに。遺体は顔と手の平を潰され、身元不明のままだった。
現場付近に、血のついた白いシャツを着た青年の目撃証言を得ることができたが、犯人なのか、ただの仮装した若者なのか?さらに、殺害現場へと続くひとけのない道でふたりの男の目撃情報が。ひとりは被害者と推定され、もうひとりの若い青年が有力な容疑者とみられたが暗かったため顔をはっきりと認識することができなかった。しかし目撃者によると、被害者の男性が東北訛(なま)りであったこと、さらに会話の中で「カメダは相変わらずだ」という言葉を発したことが明らかになる。
今西は、若手刑事・吉村とバディを組み現場付近の聞き込みへと向かうが、カメダの手がかりが得られず捜査は難航する。
そんな中、世間の注目を浴び始めている天才作曲家・和賀英良(中島健人)が帰国後初となるコンサートを発表、そこで完全新作の協奏曲「宿命」を披露するという。インタビューに応じるも、過去やプライベートについては一切語らず、ベールに包まれた和賀…。そんな彼は、昨夜の犯行を思い返していた。ハロウィーンの渋谷で起こした事件の犯人は和賀だったのだ。計画は完璧だ、そう自分に言い聞かせる和賀は、婚約者の佐知子と、その父で現役の大臣である田所と楽しい時を過ごしていた。実は、事件当夜、和賀は現場付近に住む恋人、梨絵子のマンションを訪れかくまってもらっていたのだった—。
捜査が行き詰まりを見せた頃、今西はふと、「東北」にこだわることへの違和感を抱く。そして、言語学者のもとを訪れ、方言について尋ねる。すると、出雲地方の一部にも東北と同じ訛(なま)り方をする地域があることを知る。しかもその区域には、「亀嵩(かめだけ)」という地名があった—。島根県警に問い合わせた結果、被害者が行方不明の男性・三木謙一であることが判明。今西ら捜査員たちはその進展に興奮する。現地で三木という人物について聞いて回る今西と吉村。三木は児童養護施設に勤務し、各種ボランティアにいそしんでおり、三木を知る人物は皆「彼は仏のような人、恨む人間など一人もいない」と口をそろえた。そこまでの善人が、なぜ殺されなければならなかったのか?今西らの捜査は再び暗礁に乗り上げることに—。
しかし、新聞に書かれた「列車の窓から紙吹雪をまく女」のコラムを見つけ、それが直感的に犯人のシャツである可能性を感じた今西は、その紙吹雪がまかれた場所を捜索、そこでその一片を見つけ、ついに血痕のついた布であることを確認する。その血液は、被害者のものと同一であることが断定される。その女こそ、銀座のバーテンダーで、和賀の恋人、梨絵子だったのだ。警察の手が迫っていることを知った和賀は焦る一方、新曲「宿命」の完成に向け鬼気迫る勢いで曲作りに励んでいた。今西は三木の足どりを追い続け、和賀と三木のある“接点”を見つけることに。
そして、和賀の父である本浦千代吉(柄本明)の存在にたどり着く——。
引用元:https://www.fujitv.co.jp/sunano_utsuwa/story/index.html
かつては映画化もされ、何度もドラマ化もされた「砂の器」
今作では、今風にアレンジし渋谷のハロウィーンで殺人が起こったという設定のようです!
砂の器歴代キャスト!中居正広から中島健人まで過去の作品まとめ
果たして和賀英良が殺人を犯した理由は?父親との絆とは?
以降で引き続き、ネタバレ感想をまとめていきます。
渋谷で発生した殺人事件!犯人は若手作曲家の和賀英良?
2018年、ハロウィーンの渋谷は大勢の人でごった返しています。
刑事の今西(東山紀之)は、家でビールを飲んでいたところ、事件発生の一報が入りました。
渋谷の工事現場では男性の遺体発見!
現場にまず現れたのは吉村刑事(野村周平)
被害者は顔と指紋を潰され、身元不明の状態です。
翌日、捜査会議が開かれ今西がは吉村と共に捜査を始めます。
被害者は50代前半の男性。死因は鈍器による損傷。脳挫傷失血死。
現場の近くの警備員の目撃情報から、大きなバックを持っている若者の存在が明らかに。
若者がバックを落とし、拾った警備員の軍手に血がついていたんです・・・
「この男が犯人である可能性が高い」と考える捜査一課の刑事達。
そして中年男性と若い青年を目撃したという証言者も現れます。
現場の近くの店主(六角精児)は言います。
「ズーズー弁できつい東北なまりだった。ありゃ東北の人だ。かめだがどうとか・・・かめだが相変わらずだとか」
東北各所に連携を要請し、かめだ姓をあたるよう指示する佐々木管理官(杉本哲太)
しかし「かめだは人の名前とは限りません」と主張する今西。
その頃早坂音楽事務所では、作曲家和賀英良(中島健人)がインタビューを受けていました。
新曲を発表し、オーケストラの指揮をするようで、和賀英良の集大成ともいえるコンサートを開催予定。
「ひでお・・・」
被害者の男(高嶋政伸)のあの夜の言葉を思い出す和賀英良。
実は今西が追っている渋谷のハロウィーン殺人犯とは和賀英良だったんです。
早い段階で、犯人が明かされる!これも松本清張作品らしいですよねー(^^♪
東京駅で行われたイベントの成功パーティーに参加する和賀。
周囲から田所佐知子(桜井日奈子)との結婚を祝福されるています。
幸子は大物議員田所大臣(北大路欣也)の娘。
そこに田所大臣も現れ、和賀の活躍を評価します。
しかし帰りの車の中で田所は佐知子に言うのです。
「佐知子、本当に大丈夫なのか?和賀君のこと。彼にはどこか得体の知れないところがある」
佐知子は大丈夫!!と言い切りますが、北大路欣也さんの予想は当たっていました・・・( ´∀` )
とあるバーに和賀の仕事仲間が現れ、和賀の結婚の話をしています。
バーテンダーの成瀬梨絵子(土屋太鳳)はその話を聞いていました。
梨絵子は実は和賀英良の愛人!梨絵子の家のゴミ箱には、血の付いた白いシャツが捨てられています。
一人ピアノに向かう和賀。しかしいつものように集中できず、苛ついている様子でハロウィーンのあの日を思い出しています・・・
ハロウィーンの夜、突然梨絵子の家に血の付いた白いシャツを着て現れる和賀!
「本当にどうしたの?頼ってくれて嬉しい。何も心配しないで」と梨絵子はシャワーを浴びて上半身裸の和賀を抱きしめます。
中島健人さんの上半身!セクシーでしたねー( *´艸`)
後日、栃木のわたらせ渓谷鉄道の電車の窓から紙吹雪を撒く梨絵子の姿が有りました。
その様子を見ていた新聞記者(温水洋一)
一方捜査本部では、東北のかめだ姓に関係者はおらず、亀田という地にも有力な情報はなし。
三日たっても有力な情報は出ず行き詰っていました。
「本当に東北なまりだったのかな?聞き間違えたって事も」と言う吉村の言葉から、今西はかめだについて調べなおすため国語研究所に向かいます。
研究所の男(佐野史郎)は中国地方の出雲の方言が東北地方に類似していると言うのです。
地図を見る今西。
「この地名って・・・」
「亀嵩(かめだけ)と呼びます。出雲弁だとかめだ!!」
「かめだ」とは亀嵩の事だ!と直感した今西は、島根県警の行方不明者情報を調べることに。
その頃和賀は事務所の社長早坂(黒木瞳)に新曲のタイトルについて話していました。
和賀「宿命、新曲のタイトルはそれで行こうかと思います」
早坂「とても良いタイトルだと思う!」
捜査本部では、被害者の身元が判明!
三木謙一(高嶋政伸)という島根の亀嵩で児童養護施設の職員だったのです。
三木謙一の交友関係を調べるために、今西は出雲への出張許可を申しで、電車で吉村刑事と向かいます。
亀嵩駅に降り立ち、亀嵩ひかり学園に向かい園長(野間口徹)に話を聞くと
「三木さんは妻に先立たれ子供は居ないが、仏さんのような人間だった。最近タイに行ったのは国際交流プログラムのためだった。園長として断言しますが、恨む人間なんてこの世に一人もおりません!」
その話を聞き、怨恨の線はなさそうだと話す今西と吉村。
一方、和賀は必至に「宿命」の創作活動に勤しんでいます。
「お父さんは、君の事を心配している。捨てたわけではない。君の事は責任を持つとお父さんに約束した」
幼いころ、三木が言っていた言葉を思い出す和賀。
今西「血の付いた服についてはどこかで燃やすか・・・」
吉村「バラバラに切り刻んで海にでも撒きますかねー」
そのとき、ふと今西が見た記事「紙吹雪を撒く女」
紙切れを撒いていた。どこかミステリアスでロマンティックであると感じた。
コラムを書いた記者に会いに行き、偶然見つけた梨絵子の居場所を聞き、バーを訪れる今西。
「11月3日、わたらせ渓谷鉄道に行っていませんか?」
列車の窓から紙吹雪を撒く女の記事を見せると・・・梨絵子はこう答えます。
「これが私だと?ミステリアスでロマンティック。素敵な褒め言葉ですね。私じゃありません。乗ったことありません」
警視庁捜査一課の今西と名乗り去って行きますが、帰り道偶然今西は和賀とすれ違うんです!
バーに現れた和賀にカクテルを出す梨絵子。
「ケーサツガキタ」
コースターに書かれたた文字でその事を知る和賀。
今西は、佐々木管理官に「梨絵子のマンションの防犯カメラを見よう」懇願するも却下されてしまいます。
梨絵子「ごめんなさい。燃やしてしまえばよかった」
和賀「大丈夫。その女が君だと警察は証明できない。僕たちはしばらく会わない方が良い・・・」
そう言って、和賀は梨絵子を抱きしめるのでした。
和賀の愛人梨絵子が自殺!
今西は紙吹雪が撒かれたわたらせ渓谷鉄道に向かっていました。
一人紙吹雪を探しているとそこに吉村登場し、捜索を手伝う事に。
その紙吹雪をばらまいた梨絵子は妊娠しているようです・・・
二人は必至に探した結果、撒かれた布片を発見!そこには血が付いており重要な証拠品として押収。
その夜焼き鳥を肴に酒を飲む今西と吉村は、シャツ以外のぶつは犯人の家にあると話していました。
梨絵子がシャツを燃やさずに切り刻んで撒いたのは、男を愛する気持ちと憎む気持ちが入り混じっているのでは?と考える今西。
ふと吉村は質問します。
「あの今西さんに奥さんは・・・」
「今は一人だ」と言い過去を思い出す今西。
今西の妻(国仲涼子)は、刑事という仕事にかまける夫に嫌気がさし浮気をしてしまいます。しかし今西はそれを責めません。
「なぜあなたは一度も怒らないの。私は裏切ったのよ。私が浮気をしてもさざ波を立てることも出来なかった。もし私が人を殺したらどうする?」
「手錠をかける」と答える今西に「さよなら・・・」と言って出ていってしまったのです。
布片の血液は三木謙一のDNAと一致。梨絵子は任意同行を求められます。
梨絵子「わたしじゃありません。そのシャツの布片から指紋は出たんですか?同一人物だという証拠があるんですか?」
今西「指紋は採取できませんでした。しかし布片がシャツだとは言っていません」
その言葉に明らかに動揺するも、任意同行で有ることを理由に、梨絵子は聴取を打ち切り去って行きました。
捜査一課は梨絵子の監視を続けます。
一方、三木の東京での動向を探り続けていると、東京駅のホテルの近くでCDを購入していた事が分かります。そのCDは和賀英良の最新作。
ホテルの防犯カメラ映像から、三木はテレビを凝視していた事が分かります。その時流れていたのは和賀英良の婚約を伝えるニュース。
さらに三木の携帯の発信履歴を調べると、早坂音楽事務所に電話を入れていた事も分かりました。そこは和賀英良のが所属する事務所です。
和賀英良。28歳。和賀康介の長男でニューヨーク出身。父親の康介は死亡。早坂に見いだされ現在に至る。フルート奏者の佐知子と婚約。
和賀英良に今西と吉村は会いに生き、三木の写真を見せますが・・・面識は無いと言う和賀。
そこには早川社長も同席しています。電話をかけている事を告げると「ファンでは無いか?」と言う早川。
ハロウィーンの夜は宿命のコンサートが近いから作曲をしていたという和賀。
今西たちが去った後、早川社長は和賀に尋ねます。
早川「三木って・・・私が連絡先を教えた人よね?」
和賀「僕が殺しました・・・はははは、今は新曲の事しか考えていない。人を殺しているほど暇じゃないです」
殺したと言うのは和賀の冗談でした。「コンサートに集中してちょうだい!!」と励ます早坂社長。
一方、梨絵子は「会いたい。どうしても」と和賀にメールを送ります。
夜、尾行を振り切り、車の中で和賀に会う梨絵子。
「今日はお別れを言いに来た。しばらく前から考えていた。カナダに行こうと思っている。さようなら・・・」
そう告げて車を降り、タクシーに乗って自宅に戻る梨絵子。
一人涙を流しながら、和賀とのメッセージアプリを削除しています。
タクシーで着いた自宅には刑事の車があり、思わず走り出した梨絵子。
吉村「成瀬梨絵子が自殺しました・・・ビルの屋上から落下。即死の状態だったそうです」
それを聞き、思わず吐き気をもよおす今西。
実は今西の妻も睡眠剤を過剰摂取して自殺をしていたんです!それを思い出してしまったんですね・・・
和賀は梨絵子との過去を思い出しながらピアノを弾いていました。
ここで中島健人さんと土屋太鳳さんのベットシーンが挟まれます!
美男美女のお二人なので、とてもキレイなシーンでしたね(*^▽^*)
今西と吉村は、梨絵子の自宅を捜索していました。
洗面所にあった妊娠検査薬から、妊娠していた事を知るも、男の痕跡は有りませんでした。
「絶対秘密にしなければいけない関係。自分と子供まで犠牲にして守らなきゃいけないものって何だったんですか!!」と声を荒げる吉村。
するとゴミ箱からバラバラになった遺書のようなものが見つかります。
「視線がからみ合ったそのときから共犯だったのかもしれません。深い孤独の影を感じました。たぶんあなたも同じ。こんな事になって私があなたの運命を狂わせてしまった。私があなたのファンファタールに・・・」
梨絵子はそう書き残すも、破りゴミ箱に捨てていました。
ファンファタールとは?
「男を破滅させる宿命の女」と今西は呟くのでした。
和賀英良の過去を暴く今西刑事!
佐々木「におう気がするが、しかし・・・」
今西「田所大臣への忖度ですか?」
佐々木「お前の見立て違いだったらお前の首だけじゃすまないんだよ!!くれぐれも慎重にそれしか言えん」
佐々木の言葉を受け捜査を続ける今西と吉村。
「過去には深い闇がある・・・」
今西は和賀英良を訪ねます。
今西「成瀬梨絵子が自殺しました。あなたが通っていたバーのバーテンダーです」
和賀「彼女が・・・そうですか。でもどうして僕に?」
今西「彼女は三木謙一を殺した犯人の女だった。かばって自らの死を選んだ。その相手はあなたじゃないんですか?」
和賀「冗談はよしてください。見ず知らずの人を何故殺すんですか?私の婚約者の父は現職大臣です。その意味が分かりますよね?」
今西「成瀬梨絵子は妊娠をしていました。犯人が殺したのはひとりではない梨絵子と自分の子供を殺したんだ。必ず逮捕してみせます・・・」
今西が去り、一人ピアノの前で嗚咽する和賀。
「申し訳ありませんでした」と謝る父の声を思い出し、和賀は怒りに震えてピアノを叩きます。
後日亀嵩のひかり学園園長から連絡があり、三木謙一の昔を知る人物に会いに行く今西と吉村。
岡本多恵(泉ピン子)という施設の元職員だった女性です。
「本浦家の事件知っているでしょ?22年ほど前、広島で起きた幼女連続殺人事件。12歳だった少年が次々と幼女を殺害しその後父親も殺人を犯した」と話し始めます。
本浦家の主の千代吉(柄本明)はその後、次男坊の秀夫を連れてお遍路の様相で四国を巡っていました。その後亀嵩に現れた二人を保護した三木。
三木は「息子のために罪を償うべきだ」と諭し千代吉を警察に出頭させます。そして秀夫は里親の和歌山の鈴村家に養子に出されるのでした。
しかし、鈴村一家は七年前の集中豪雨で亡くなっていまいます。しかし秀夫の生死は不明・・・
早速和歌山に向い、鈴村のいとこ(室井滋)から話を聞く今西。
「実は14歳の時に家出してしまったんです。秀夫が10歳のときに子供ができた。その後親子関係がまずくなった。そして例の広島の事件が・・・ 秀夫が犯人の弟だという噂が出ていじめられ、中学に上がって不登校になって家出した。それと秀夫はえらいピアノが上手かったと聞いてます」
その後和賀の父親の情報を探る為、軽井沢に向かいます。
「和賀英良は、和賀英良じゃないかもしれない」と呟く今西は、吉村に宿命について話します。
今西「宿命は前世で決められている事。絶対に自分で変える事が出来ない」
軽井沢で和賀の父・康介(升毅)を知る老人(平泉成)の話によると・・・
家からピアノの音が聞こえていたが、息子の事はよくわからない。しかし息子がしばらくの間居なくなったことが有った。そしてその後ピアノの音色が悲しい感じに変わったと言うのです。
さらに庭に穴を掘っているのも見かけたと言います。
和賀が遂に宿命を完成させていた頃、今西と吉村は軽井沢の和賀がかつて住んでいた家を訪れていました。
そこで和賀英良のパスポートを発見。
そして、庭に供えられた十字架の下を掘ってみると・・・何かを見つけたようです!
和賀英良の衝撃の過去が明かされる!
東京に戻り、捜査会議で報告を始める今西。
「犯人は、作曲家和賀英良として逮捕状を請求します」
タイから帰国し、東京で観光を楽しんだのち、島根に帰る予定だった三木は、ホテルで偶然あるテレビ映像を見ます。
それは和賀と佐知子の婚約を伝えるワイドショー番組でした。テレビに映った和賀は、三木にとって20年を歳月を経ても忘れる事の出来ない顔だったんです。
和賀のCDを購入し確信。ハロウィーンイベントに出席することを知り東京駅に向かう三木。
そこで見た和賀の姿を見て「秀夫!!」と思わず呼んでしまいます。
和賀は正体をばらされかねないと感じ三木に連絡を入れました。
和賀には他人には知られてはいけない過去がある。口止めの為秘密裏に自宅に呼び出したんです。
三木「鈴村家を飛び出した時、お前の親父に合わせる顔が無いと思った。立派になったその姿を見せてやってくれ!この20年間。俺に送ってきた手紙だ・・・どの手紙にもただただお前の事が気にかかる。それだけだと書かれている。有名な作曲家になったと知れば親父さんは安心する!」
しかし和賀はその手紙を放り投げるのです!
和賀「僕は和賀英良です。会う気は有りません」
三木「おまえは本浦千代吉の息子。これはお前の宿命だ!!」
その頃、和賀英良のコンサートが始まり、捜査会議では今西が話を続けます。
和賀は正体を知る三木を野放しにするわけにはいかないと考えた。誰かに正体を話せば・・・これまでの努力は水の泡になる。
「もう一度渋谷で会いましょう」と電話を入れて渋谷で二人は落ち合った。
「カメダは相変わらず。なんにもかわっちょらんけんね」と歩きながら話していた三木・・・
そして渋谷の工事現場で、和賀英良こと本浦秀夫は足元にあった石で三木の頭を殴りつけます!
「ひでお・・・どうした!!」
自分の過去を振り払うかのように、夢中に殴り身元不明の状態にし、所持品を抱えハロウィーンの人ごみにまみれ、愛人の自宅に行った。
これが和賀の行動の全容だと言い切る今西。
しかし和賀は失策を犯します。例の血の付いたシャツを置き忘れた事。
愛人の梨絵子との関係をひた隠しにしていた事で梨絵子は死を選んだ・・・
和賀の子を宿していました。心中させるにあまりあるものがありますと言う今西。
和賀が殺人を犯してまで隠したかった過去とは?何なのか。
「和賀英良は和賀英良ではありません。ある人物が成りすましたものです」
以降、今西の話が続きます!
本浦秀夫は広島呉に生まれ、造船業を営む千代吉(柄本明)の次男だった。
ピアノの才能が子供のころからあり、幸せな家庭に育った。兄セイヤが事件を犯さなければ・・・
1999年悲劇が起こった。14歳だった少年本浦セイヤが四人の幼い少女を殺害。
自らが目撃者となった秀夫。とてつもないショックを受けたはず。
未曽有の少年犯罪。動機は不明。セイヤは少年院で自殺。凶悪犯罪者の弟として生きることをよぎなくされた秀夫。
世間の矛先はその家族へ向けられた。彼らはまさに生き地獄を過ごす事になるのです。
造船所は苦しい経営を強いられ、母まさこは心労で倒れ息を引き取ってしまいます。
さらに秀夫に運命は鞭打ちます。
地元の青年から嫌がらせを受け殴られた千代吉。
「われは人殺しの弟なんじゃ・・・」と秀夫に襲い掛かる若者!
秀夫を助けるため、その男をバットで殴り殺した千代吉。
その後千代吉は、秀夫を連れて逃亡生活を始めることに・・・二人はそのまま四国に向かいます。
お遍路の形を取り四国を放浪後、中国地方へ進んでいった。
それはとても辛い日々だった。秀夫を自分の不幸を呪った事でしょう。
「もう嫌じゃ!!どうしてこんなことになるん?おとうさんのせいじゃ!!」
秀夫をの頬を打つ千代吉。二人は放浪の旅を続けます。
旅先でもピアノが忘れられない秀夫・・・
そんな悲惨な旅も、秀夫が高熱を発したことで終止符が打たれます。
亀嵩で三木謙一に見つけられ保護され、自ら出頭するよう説得された千代吉。
三木「それがあんたや息子さんの為、後の事は任して」
寝ている秀夫の手を取る千代吉・・・
翌朝、千代吉は出頭するため三木の車に乗り、秀夫と別れます。
その後秀夫は鈴村家に養子へ行くも、子供が生まれた事で関係が悪化し、犯罪者の弟である噂がでて家出。
「そのときの秀夫少年の気持ちを思うと心を痛めずにはいられません!!」と涙する今西刑事(´;ω;`)ウゥゥ
このシーンの東山紀之さんの涙良かったです!
「これこそが自分の宿命ではないのか・・・そう考えても不思議ではない。そんな秀夫に希望の兆しがみられるのです」
今西の話が続きます。
軽井沢で和賀康介というピアニストに出会った秀夫。
これは単なる偶然ではない。自らの意思で和賀に会いに行ったのかもしれない。
宿命に抗って自らの手で変えようとした。
康介には英良という一人息子がいたが事故で既に死亡していた。
康介は役所に届けずに庭に埋め、レクイエムを弾き続けていた。
調べてみると庭から英良の遺骨が発見された。
パスポート写真は全くの別人で、秀夫の生徒手帳も見つかった。
秀夫はそこで康介に受け入れられ才能を開花させた。
本浦秀夫は和賀英良になったのです。
2010年康介が死に、鈴村一家も亡くなり、秀夫を知る人物は三木のみとなった。
創作の源になっているのは父親との放浪の旅。
これまでどんな努力も惜しまず、栄光をつかみかけたが、宿命の鎖は断ち切る事が出来なかった。
そして今西は、刑期を終え老人用の施設で暮らしている千代吉にも会いに行っていました!
今西「確認したいことが有ります。この人物に見覚えは有りませんか。あなたの息子の秀夫さんである可能性があります。面影が有りませんか?」
出頭するあの日を思い出す千代吉・・・
息子に会いたい気持ちを必死に抑えて、秀夫であることを認めません。
「互いに距離を置き続け心が通じ合っていたのです。和賀は新作に宿命というタイトルを付けました。二人は今音楽の中で会っているのです!!!」
その頃コンサート会場の秀夫(和賀英良)は演奏を終えていました。
拍手が鳴りやまず、観客はスタンディングオベーション。
秀夫には幻の父と母の姿が見えていました( ノД`)シクシク…
コンサート終了後のパーティーの席で乾杯をする秀夫たち。
そこに今西と吉村が向かいます。
その頃施設の千代吉は「ひでお・・・」と涙を流しています。
このシーンの柄本明さんの演技が本当に素晴しかったです!!
今西と吉村が目の前に現れると、秀夫は悟ったかのような表情で目をつぶるのでした・・・
ドラマ「砂の器2019」でハンセン病が描かれない理由は?
砂の器歴代キャスト!中居正広から中島健人まで過去の作品まとめ
何といっても柄本明さんの演技が素晴らしかったですね(´;ω;`)ウッ…
そして、原作や映画で描かれたハンセン病は出てこず、和賀英良の衝撃の過去は兄が殺人を犯していたというものでした。
時代的な背景もあるのかなと思いましたが、ハンセン病が描かれない理由は別にあるみたいです。
ツイッター上でこんな声を見つけました。
映画以降、ハンセン病を題材にすることを松本清張の遺族が認めていないことを知らない人が多すぎる…
その理由で批判しないでほしい#砂の器— るうるう (@ruhruh313) 2019年3月28日
砂の器、やはり映画版は超えられないと思ったが松本清張の関係者がハンセン病をテーマとしない事を条件の上の映像化なのか。しかしそれだと松本清張の真に訴えたい差別とそれに伴う悲劇がいまいち伝わらない。これは原作通りにして過去にあった事実を知らない今の若い世代にも周知していくべきなのでは
— くろこげ (@stormhrmkx) 2019年3月28日
砂の器、確か原作者の松本清張さんが「ハンセン病の部分は使わないでほしい」って言ったんだよね。だから最初の映画を超える映像ものは作れないとか何とか。それでも映像化が何度も繰り返されるのは、そこを除いても訴えかけるものがあるからだろうなぁ…。(と思いながら週末に録画見ます)
— ミリ (@miri557188) 2019年3月28日
なるほど、遺族の方がハンセン病を描くことに反対しているため、ドラマでは和賀英良の過去を変えて放送しているんですねー(;^_^A
原作や映画では、和賀英良こと本浦秀夫の父・千代吉はハンセン病に冒されて壮絶な過去を受け、故郷を去り行きついた亀嵩で病院に入り秀夫と離れ離れになるという展開なんです!
気になる方は、以下記事に映画版の詳細のあらすじが描かれているので是非見てみてください!
3時間と長時間のドラマでしたが、最後まで飽きることなく見る事が出来ました!
キャストも豪華で、特に柄本明さんや土屋太鳳さん中島健人さんの演技を個人的には評価したいです(^^♪
しかし、砂の器は映画が素晴らしすぎるので、今後ドラマで映画以上のクオリティで作り上げるのは難しいかもしれませんね(*_*)