ビートたけしさん×山田孝之さんという最高のタッグによる「テレビ東京開局記念日ドラマ特別企画 破獄」が4月12日(水)よる9時~放送されます!
看守VS天才脱獄犯の、究極の(!)脱獄&追跡エンターテイメントということで、いまから本当に楽しみなドラマです!
「生きるとは何か」「絆とは何か」という深いテーマを追及しているとのことで内容の濃いドラマが期待できそうです!
今回はそんなドラマ「破獄」の原作小説を読んでみましたのであらすじのネタバレを結末まで、かなり詳しくまとめてあります!
また原作とドラマに大きく違う点がありますので「違い」についてもまとめてみました。
「脱獄の天才・佐久間」のおそるべき脱獄方法の詳細も書かれていて必読の内容です!
以下、結末を知りたくないひとは閲覧注意です!
破獄のドラマのあらすじとは?
[blogcard url=”https://dorama-netabare.com/archives/12917″]まずは公式ホームページよりドラマのあらすじを見てみましょう。
あらすじ
震災で妻と子どもを失い、生きる張り合いを無くし、脱獄阻止だけに命を燃やす一人の看守・浦田進(ビートたけし)。
そんな彼の前に現れる一人の無期懲役囚・佐久間清太郎(山田孝之)の、無尽蔵の生命力と、「何があろうと生きてやる」という圧倒的なまでの意思は、時に看守を苛立たせ、やがて大きく突き動かしてゆく……。
戦前から戦後の時代にかけて繰り広げられる、看守と脱獄犯の息詰まる闘いが始まる。
昭和17年。東京・小菅刑務所の看守部長・浦田進のもとに、秋田刑務所から無期懲役囚が脱獄したという情報が入る。
脱獄した無期懲役囚は、かつて小菅刑務所にいて、情に厚い浦田だけには従順だったが、青森刑務所でも脱獄した経歴を持つ危険物、佐久間清太郎だった。
ところが3か月後、佐久間は浦田の家に突然訪ねて来る。浦田に、人間扱いしない秋田刑務所の看守を訴えて欲しいと言う。
しかし隙をついて浦田は通報。囚われた佐久間は網走刑務所へ収監される。さらに、浦田も網走刑務所の看守長として転任する
ことになる。こうして、浦田と佐久間の長い闘いが始まった・・・。
引用元:http://www.tv-tokyo.co.jp/hagoku/
ビートたけしさん演じる「脱獄阻止」だけに熱意を燃やす看守から、山田孝之さん演じる佐久間清太郎が「脱獄」(破獄!)をくわだてて、2人の息詰まる「攻防戦」が繰り広げられるってわけですね!
これは手に汗握りますよ~(;´・ω・)
破獄の原作とは?
[blogcard url=”https://dorama-netabare.com/archives/12164″]ドラマ「破獄」の原作は、吉村 昭 さんの『破獄』(新潮文庫刊)です。
吉村 昭さんは東京都出身で、学習院大学中退で1966年に「星の旅」でデビューされました。
1927年5月1日生まれですが、2006年7月31日に永眠されました。
この小説「破獄」は実在のモデルが存在しているのですが、吉村さんの独自の調査あってこその大作です。
破獄の原作のあらすじとは?
まず、小説「破獄」の時代設定についておはなしします。
第二次世界大戦中と戦後の厳しい時代が描かれています。
食糧難や空襲、暴動、戦況の悪化、原爆投下、ポツダム宣言、そして終戦後のアメリカ軍の上陸などがあった時代の話です。
そんな中、妻子がいる身にもかかわらず、佐久間清太郎は仲間と強盗をします。
その強盗事件の詳細は以下です。後に「養子傷害致死事件」と名付けられます。
[blogcard url=”https://dorama-netabare.com/archives/7079″]雑貨商の家に佐久間と仲間がしのび入り、店内を物色中に隣室に就寝していた養子の由蔵が物音に気が付いて「泥棒!」と叫びました。
佐久間たちは逃走したが、由蔵ははだしのまま追いかけてひとりを捕えて組み伏せました。
他の男は、共犯者が捕えられれば自分の罪も発覚すると考えたらしく、引き返してくると手にした短刀で由蔵の背中に斬り付け、組み伏せられた男も下から短刀で刺し、盗んだ手袋とキャラメル数個を落として逃走しました。
そのご由蔵氏は死亡。
佐久間は別件の「土蔵破り」の罪で捉えられて取り調べを受けます。←いわゆる「別件」逮捕ですね~
「土蔵破り」とは大地主の土蔵の鍵を日本刀でえぐりとって扉をひらき、高価な物品をうばう事件です。
佐久間の身辺があらわれたが、かれは幼い頃父親に死別して親戚にあずけられ、成人後、魚を売り歩き、ついで店をかまえて豆腐商をいとなんでいた。誠実な職人として評価を得ていたと言います。
誠実に働いていたのに、妻子もいたのに、なぜこんな事件を?!やはり生い立ちが原因でしょうか?
刑事の桜井均は「土蔵破り」も「養子傷害致死事件」も日本刀が使われていることから、同じ犯人と断定します。
佐久間は「養子傷害致死事件」については否認を通していますが、目撃者がいると勘違いして、自白してしまいます。
このあたりが佐久間の愚かだけどかわいいところで、「おそらく見られた」と自分で判断してペラペラと自白してしまったのです。
佐久間清太郎は準強盗致死罪で青森刑務所柳町支所に拘留され、青森地方裁判所で審理が進められ、死刑の判決を受けます。
独居房で昼夜厳重な監視下にあったにもかかわらず、すぐに脱走をはかります。
合鍵で独居房の扉をあけて、廊下の扉の鍵もあけて、外部に逃走した模様です。
佐久間を逮捕した刑事の桜井はこれは計画的な脱走だと確信します。
看守が交代前に用を足している隙を狙ったものであった。
そんな佐久間ですが墓地で発見されます。
脱獄の方法とは?
[blogcard url=”https://dorama-netabare.com/archives/3336″]どうやって合鍵をつくったかが気になってしかたがない佐久間の脱出方法が以下です。
まず以下の方法で、合鍵作りをします。
1、入浴時に手桶にはめられていた金属製のたがをはずして房内に持ち帰って隠す。
2、房に入るときに湯でふやけた掌を錠の鍵穴に強く押し付けてその型を取る。
3、入浴中、臀部を洗うふりをして床のコンクリート面で摩擦し合鍵をつくる
それから当直の交代前にトイレにいく看守の当直の日を待って「脱獄」を実行
またその看守は佐久間にきびしい扱いをしていたので復讐の意味もあったといいます。
あとはできあがった合鍵で鍵をあけて逃走したということですね。
合鍵の作り方が想像を絶してすごいですね(;´・ω・)
この後、佐久間は青森地方裁判所で無期懲役の言い渡しを受けます。
その後、佐久間は宮城刑務所→小菅刑務所と移動します。
次は小菅刑務所での佐久間です。
佐久間の身分帳が小菅刑務所の蒲田看守長に渡されますが、これが以下の内容です。
佐久間の身分帳
青森刑務所からの脱獄歴
逃走防止の皮手袋を巧みにはずしたこと
宮城刑務所で金属製の手錠をねじ切ったこと
最も厳重な監視を要する囚人として扱うように、という注意書き
小菅刑務所の佐久間対策
上記のような身分帳の危険人物なので対策は当然とります!
独居房に入れる
端の房に模範囚を2名入れてその隣に佐久間、その隣を空房とした。
2名の模範囚には佐久間の動きを報告させ、空房には看守がはいって聞き耳を立てる。
佐久間の逃亡を許せば、刑務所長以下すべて罰せられて職歴の汚点になってしまうのです(ノД`)・゜・。
小菅刑務所での佐久間の態度や生活
正座して読書にふけっていたため、手錠も足錠も使われなかった。
工場におもむくことも許されずひとり独居房
週二回の入浴と散歩
裸体で全身検査される
蒲田看守長は「寒いだろう」と優しかった。
その間、アメリカ空軍機の飛来による刑務所破壊及び囚人の逃走・暴動が恐れられた。
そして佐久間は秋田刑務所へ移動となります。
しかし蒲田看守長は護送中の列車の中で佐久間が手錠をはずしてリラックスしている姿を見て愕然とします!
優しい蒲田看守長は足錠をつけたりはしませんでしたが、あらためて佐久間の得体の知れない能力を感じます。
佐久間は「主任さんにはお世話になったし、ご迷惑をかけるようなことはしませんよ。」
と言います。
佐久間は蒲田看守長に好意をもっていることがわかりますね。
佐久間は決して鬼ではなくむしろあたたかい感情に飢えているのです^_^;
そのころ真珠湾攻撃により太平洋戦争が勃発します。冬の秋田刑務所の寒さは大変なものでした。
秋田刑務所の佐久間対策
また、当然特別措置はとられます!
やはり独居房には入れる。
反抗心をあおらないためにあえて他の囚人と一緒に工場での作業につかせた。
佐久間の生活や態度(独協房での)
ある日、他の囚人と一緒に仕事をするのは嫌だと言いだして、ひとりでいるほうが
いいと言い出す。
↓
刑務所側は逃走の危険がなくなるので、申し入れを受けるべきとした。
ふとんを頭からかぶって寝るのを自分の癖だからと言って、注意してもやめない。
↓
看守が規則を守らないと罰を与えるぞ!と言うと「私はいつでも逃げられるのですよ。あなたの当直の日に逃げますよ」と脅す。
斜視の眼には刺すような光が浮かんでいた。(こんな目をされたらこわいですね~^_^;)
↓
看守達は佐久間を恐れて注意できなくなっていった・・・。
さらに!あまりにも態度の悪い佐久間は他の囚人にも悪影響をおよぼしてしまいます。
とうとう佐久間は独居房から鎮静房へ移されることになります。
そりゃあ、ここまで素行が悪ければ致し方ない措置かと( 一一)
鎮静房とは内部は一坪たらずの狭さで傍らに病舎で死亡した遺体を安置する屍室がありました。
鎮静房から外部に通じる空間といえば、扉の上部にうがたれた視察窓と下部の食器差し入れ口だけでいずれも小さい。
こわそ~な房ですねえ(ノД`)・゜・。
これはいくらなんでも「破獄」できないように思えますが
鎮静房での佐久間対策
こんなこわい鎮静房でもやはり佐久間対策はとられます。
30分毎に房をのぞく。
入浴と運動の際には房の外に出すけれど、その間に看守部長と看守が房内を徹底チェックする。
佐久間を裸体にしてあらゆるところを調べる。
佐久間の生活や態度(鎮静房での)
規則違反をやめる
従順である
しかしそんななか、看守たちは実は佐久間の規則違反を黙視している者もいました!
(看守長は気が付きませんでした!!!)
佐久間は変わらず布団を頭までかぶって寝ていました。
それを注意するとやはり「あなたの当直の日に逃げますよ」と薄く笑って脅されるのです。
そしてそんななか、佐久間は「破獄」に成功します!(2回目の破獄です)
なんと3,2メートルもある天井の明かり窓から脱出したのですΣ(・ω・ノ)ノ!
えっ?(;゚Д゚)?なにそれ?人間?
所長はじめとして看守達は佐久間がどうやって天井窓にたどりつけたのか想像すら
できませんでした・・・
そりゃ誰にもわかんないって!
そしてそんな中、「破獄」当日の当直の看守は佐久間が頭から布団をかぶって寝ていたのを注意しなかった(できなかった?)ことが判明します。
佐久間の逃走による看守たちの処罰は他の看守達にも衝撃を与えます。
罰を受けるということは、生活の破たんを招き、さらに経歴の汚点として記録され、
昇進の重大な支障にもなるのです。
結果、看守達はいままで以上に囚人に厳しく接するという結果になりました。
佐久間のせいでまた・・・( ;∀;)
そんな中、娯楽のない囚人の食事だけは確保しなければならないと司法省は考えて一人一日6合強の食事を与えていました。
なんと一般社会の配給量の倍だったといいますΣ(・ω・ノ)ノ!
暴動をおさえるためだったのですね。
もちろん米100%ではなく米:麦=4:6です。
そしてそんな中、逃亡中の佐久間でございますが・・・( ̄ー ̄)ウフフ
ある場所にひょっこり姿をあらわします。
小菅刑務所の蒲田看守長の家のガラス戸を叩いて「佐久間です。」と言うのです。
蒲田はびっくり仰天!自分に殺意をいだいてきたのかと木刀を握ります・・・
当然ですな^_^;
しかし佐久間は「主任さんに会いに来ました。」と言って、自首にきたと言います。
そして出された薩摩芋を美味しそうに食べて煙をくゆらせて、やってきた警察に確保されます。(蒲田が通報していたので)
佐久間は蒲田さんが好きなんですね・・・(T_T)もう小菅刑務所に入れてあげたらいいのに!
佐久間は、東京拘置所に収容されます。
そこで取り調べを受けます。
佐久間の秋田刑務所の脱獄方法の詳細
気になる秋田刑務所脱獄の詳細ば経緯です!
看守が視察窓をのぞく時間を綿密にはかり、その間に布団をまいて壁にたてかけ、
明かり窓の木製の枠が腐りかけているのを知ります。
さらに窓枠にはめ込まれたガラス窓を止めている五寸釘も錆ついているのを眼にして
これを取り除くのはよういだと判断する。
鎮静房からの脱出方法については、「矢守(やもり)を考えてくださればいいですよ。」
と薄く笑う始末。
は~~~(;゚Д゚)?
矢守(やもり)をイメージしたけど全然わかんないぞ~?!
その後、妻子に会いたくて家に寄り、その後東京へ逃走する。
警察にみつからないように古びたものを少しずつ盗んで生活していた。
秋田刑務所の破獄理由
気になる佐久間の破獄理由です。
1自分を人間あつかいしないのいで処遇の改善を司法省にうったえるため
2 最も酷な扱いをする看守を窮地に陥れるためその看守の当直の日をねらった
しかしこれらは佐久間の嘘の供述で
真実は、妻子に会いたかったのと看守に対する反感と青森の寒さのせいではないかと
判断されました。
たしかに作業にだしてくれたり温情のある措置もありましたからね。
作業に行かないと言い出したのは佐久間本人ですからね。
そんな中なぜ小菅刑務所の蒲田に自首したのかと聞くと
「主任さんは私を人間扱いしてくれましたら」と目をうるませて言った。
佐久間はしきりに小菅刑務所へいきたいと検事に言いました。
佐久間は小さい頃に父と死別していて、温かく接してくれるひとにすがろうとする人の情にもろい性格であることが判明します。
つまりけっこうカワイイ性格なのです。
しかし佐久間の希望は無視されて網走刑務所へ移動することに決定します。←かわいそう
2ぺージ目(強豪・網走刑務所!)へ!