NHKの朝ドラ「エール」に続いてスタートしたのは、杉咲花(すぎさきはな)さん主演の「おちょやん」です。
このドラマは大阪の南河内の貧しい家に生まれた少女・竹井千代(たけいちよ)が、奉公に出た道頓堀でお芝居の素晴らしさに魅了されて女優を目指すという物語となっています!
朝ドラというとこれまでも「エール」で言えば古関裕而など、ノンフィクションでありながらもモデルになった人物が数多くいます。
という事は「おちょやん」の主人公・千代にもモデルが居て、実話の可能性が高いですよね〜。
大正の時代に生まれて昭和で大阪を中心に活躍した女優と言えば、オロナインの看板で有名なあの方では?
今回は朝ドラ「おちょやん」は実話なのか?実在モデルがいてノンフィクションなのかまとめていきたいと思います!
おちょやんは実話?実在モデルがいるノンフィクション?
【全国放送あります!】
もうすぐ!連続テレビ小説『おちょやん』
11月23日(月・祝)【総合】午前8時15分~8時42分
※東北地方は午前11時5分~11時32分
※放送日時は変更になる場合があります詳細はこちら。ぜひご覧ください。https://t.co/jaB0gVzneR
— 朝ドラ「おちょやん」放送中 (@asadora_bk_nhk) November 19, 2020
NHKの連続テレビ小説、朝ドラはこれまでにも数多くモデルになった人物が存在します。
なのでノンフィクションでは?と思う方も多いですが、NHKではモデルの存在を明かしながらも「物語を大胆に再構成しフィクションとして描く」と毎回うたっているんです。
それでは「おちょやん」の主人公・竹井千代にもモデルがいるはずです(^^)/
調べてみたところNHK公式サイトで、脚本を手掛ける矢津弘幸さんがモデルの存在を明らかにしてくれていました。
「おちょやん」は女優・浪花千栄子さんをモデルにした物語です。
引用元:公式サイト
そう、モデルは大阪を中心に活躍し「大阪のお母さん」として親しまれた女優・浪花千栄子(なにわちえこ)さんです。
フィクションでありながらも、浪花千栄子さんの実話に近いストーリーを描かれるのではないかな〜と個人的には期待しています!
そんな「おちょやん」のモデルとなっている女優・浪花千栄子さんについて以降で詳しくご紹介します。
おちょやんは実話のモデルの浪花千栄子の生涯①幼いころに奉公に出される!
竹井千代の子役は毎田暖乃!おちょやんで幼少期役の年齢や出演作品は?
「おちょやん」のモデル浪花千栄子は、関西を中心に活躍した女優であり、「大阪のお母さん」という異名の持ち主。昭和を代表する人気女優のひとりです!
浪花千栄子は、1907年(明治40年)に大阪南南河内郡大伴村で生まれます。
本名は南口キクノ(なんこうきくの)といい、養鶏業を営む夫婦の元、弟と4人で暮らしていました。
しかし、千栄子が4歳のころに母親が病死してしまい、家事の一切をやらざるを得なくなり貧しい生活を送ります。
学校にも通えないほどの極貧生活だったのですが、ある時父親が再婚してようやく学校に通えるようになるのです。
しかし、義母は全く家事をせずに学費も晴ってくれなかった為、千栄子さんは再び学校に行けなくなってしまい、結局弟と共に祖母の家に預けられることとなり、8歳になると道頓堀の仕出し弁当屋の女中見習いに出されてしまうんです。
いわゆる、奉公ってやつですね。
この女中見習いを表す言葉が「おちょやん」で、この物語のタイトルになっているんです(^^♪
おちょやんは実話のモデルの浪花千栄子の生涯②芝居との出会いと村田一座へ弟子入り
竹井栗子のモデルは浪花千栄子の継母で実在?グータラ嫁だった?
奉公先では厳しい環境ながらも、千栄子は頑張って働き文字も独学で学んでいくのです。
そんな中での唯一の楽しみは、道頓堀の劇場に届いたお弁当を下げに行ったとき、上演中の芝居をのぞき見ることでした。
これが、千栄子が女優を目指すきっかけとなったようです。
そして奉公先で働きだし、8年も過ぎたころ父親がお金をせびりに千栄子のもとにやってくるのです。
父親がお店の主人と言い争いになり、結局15円もらって千栄子はそこを辞めることになり、父親と一緒に出て行くことに・・・
その後いくつか仕事を転々とするも、稼いだ給料は父親のもとに渡ってしまいます。
18歳になったとき千栄子は京都に移り、カフェーで女給として働くことになりました。
カフェーとは今でいうホステスのような女性が男性に接客をする店の事。
そこで出会った友人と共に、芸能事務所に入ることになるのですが、その事務所は無名だったためすぐに倒産((+_+))
しかし、その事務所に紹介された村田栄子一座に弟子入りし、裏方の仕事をする傍らで、舞台にも立つようになっていくのです!
おちょやんは実話のモデルの浪花千栄子の生涯③人気女優となり結婚も!
ある日村田栄子の代わりに舞台に出ることになるのですが、舞台上でセリフが飛んでしまった千栄子(;・∀・)
しかしとっさのアドリブでその場を乗り切り、観客からは拍手喝采!!
一躍一座の看板女優となったのです(*^▽^*)
その後村田栄子からパワハラを受けたり、一座の人気も落ちてきたのですが、千栄子に将来性を感じた劇場主から映画会社の「東亜キネマ」を紹介され移籍することになります。
「東亜キネマ」では、香住千栄子(かすみちえこ)という芸名でいくつもの脇役をこなした後、映画『帰って来た英雄』の準主役に選ばれて一人前の女優の仲間入りを果たすことに。
しかし、このころ業界全体で賃金の不払いや人員削減などが起こり、浪花千栄子さんは一度映画界から姿を消すことになりました。
そして、時代は昭和に突入し1929年。
千栄子は劇作家兼俳優の2代目渋谷天外らが旗揚げした松竹家庭劇に加わり、2代目渋谷天外と結婚することになるのです。
このとき千栄子は23歳、夫の渋谷天外は24歳でした。
劇作家の妻という引け目があって、端役ばかりを演じて不遇の時代を送るものの、第二次世界大戦が終わると、千栄子は名前を「松竹新喜劇」に改めた劇団の看板女優になります。
その頃には座長の曾我廼家十吾から徹底的に鍛えられたため、アドリブにも強くなっていきました。
おちょやんは実話のモデルの浪花千栄子の生涯④離婚後失踪するも、復帰し大阪のお母さんへ
おちょやんの意味とは?タイトル由来は朝ドラヒットの法則通り?
仕事が順調な中千栄子に悲劇が舞い込みます!
自身がかわいがっていた後輩女優の九重京子と夫の天外が不倫をしていることが発覚((+_+))
さらに、その2人に子どもが生まれたことで天外と離婚し、松竹新喜劇を退団。このころ千栄子はショックのあまり自殺を考えるほどだったそうです。
そして、女優を辞めて姿を消してしまうのでした。
千栄子は誰にも何も言わずに芸能界から離れて行方が分からなくなっていたのですが、昭和の人気漫才師・エンタツ・アチャコの花菱アチャコから共演を熱望されたことで、関係者が懸命に千栄子を探し回ります。
アドリブが得意な千栄子とどうしても、花菱アチャコは一緒に仕事をしたかったのです。
京都中を探すもなかなか見つからず、諦めかけたとき「もう1日だけ」と捜索を延長します。
そして偶然入ったお店で情報を入手し奇跡的に千栄子を発見!
こうして大阪に戻った千栄子は、花菱アチャコとNHKラジオドラマ「アチャコ青春手帖」で共演したことでたちまち人気が急浮上!
その後の「お父さんはお人好し」でふたりは夫婦役を演じ、大家族のお母さんとして親しまれ、長寿番組となりました。
映画『祇園囃子』でブルーリボン助演女優賞を受賞したことで、さまざまな監督からオファーが来る有名女優となった千栄子。
森繁久弥と共演した「夫婦善哉」、黒澤明監督の「蜘蛛巣城」などに出演。
テレビドラマでは「太閤記」「大奥」などの人気作品で活躍しました。
おちょやんは実話のモデルの浪花千栄子の生涯⑤オロナイン軟膏のキャラクター起用!実業家としても活躍
そして何といっても浪花千栄子と言えば、オロナイン軟膏のメインキャラクターですね(^^)/
【#研究紹介】次のNHK朝ドラの上方芸能考証を担当しています。ヒロインのモデルは松竹新喜劇出身で、「お父さんはお人好し」の母親役から映画「悪名」の女親分まで、名助演女優として活躍した浪花千栄子。全国の薬局や銭湯等に掲げられたホーロー看板でも有名でした。(古川綾子助教) #Nichibunken pic.twitter.com/21tvhOhYow
— 国際日本文化研究センター(日文研) (@NICHIBUNKENkoho) September 8, 2020
起用の理由は千栄子の本名がきっかけだったそうです。
本名の南口キクノ(なんこうきくの)と軟膏効くの?
これダジャレです(笑)
昔はこの看板が多くの家に貼られていましたよね〜
そして晩年は実業家としても活躍していました。
京都に土地を購入して「竹生(ちくぶ)」という旅館を建て、レストラン、茶屋、蕎麦屋と事業を広げつつ、女優としても活動を続けます。
しかし、昭和48年に66歳という若さで消化管出血が原因で亡くなってしまいました。
亡くなったのちに、勲四等瑞宝章の受賞を受けたそうです。
というのが、おちょやんのモデル浪花千栄子の波乱の生涯!
まさに朝ドラにするにはぴったりの人物だと思います(*^-^*)
おちょやんは実話?実在モデルがいるノンフィクション?まとめ
今回は「おちょやん」は実話なのか、モデルになった人物がいるのか?ご紹介しました。
主人公・竹井千代のモデルは大阪のお母さんと呼ばれた女優・浪花千栄子です!
貧しい少女時代から、奉公に出て女優となり、結婚と離婚を経験するというまさに波乱万丈の人生ですね。
「おちょやん」では千代の結婚相手・天海一平を成田凌さんが演じます。
気になるのは、二人が離婚したという実話をドラマの中でも描くのか?という事。
朝ドラで主人公が離婚するというのはあまり例が無いのですが、「半分、青い」の主人公・永野芽郁さん演じるすずめはそういえば離婚していましたね〜(^^;)
「おちょやん」でも杉咲花さんと成田凌さんは結婚したのち離婚するのでしょうか?
その答えは、既にNHKの番組紹介で明らかになっていました。
戦後、劇団は「鶴亀新喜劇」として復活するが、結婚生活は破綻。彼女は芝居の世界から去ってしまう。
引用元:NHKサイト
ドラマの中でも、やっぱり離婚は描かれるみたいです!!
果たして、浪花千栄子の生涯をどのように鮮やかに描いてくれるのでしょうか?
朝ドラ「おちょやん」を是非皆さんお楽しみください(^^)/