NHK連続テレビ小説「まんぷく」は、日清食品創業者の安藤百福さん、仁子さんご夫婦をモデルにしているので、萬平(長谷川博己)が開発した世界初のインスタントラーメン「まんぷくラーメン」は、チキンラーメンがモデルということになります。
ドラマではもうすぐ始まる販売に向けて親戚などの力を借り、全力でラーメンの生産をしているところです。
みなさん、今週はついに「まんぷくラーメン」が完成しましたね。本当にたくさんのお祝いコメントをありがとうございました。一緒に完成を見守ってくださった視聴者のみなさんのあたたかい思いは、出演者やスタッフにちゃんと届いています!感謝です!#まんぷく #朝ドラhttps://t.co/EYHypxniUc pic.twitter.com/93ngpHuk5g
— 【公式】連続テレビ小説「まんぷく」 (@asadora_bk_nhk) 2019年2月15日
さて、予告でチラッと偽物が出てくるとありましたが、みなさんはお気づきでしたか?
確かダネイホンのときにも偽物がありましたよね〜。
今回はこのまんぷくラーメンの偽物についてまとめてみました。
さて、この偽物とはナニ? そして実際のチキンラーメンに偽物は登場したのでしょうか???
今後の原作のネタバレもあります!
ドラマではまんぷくラーメンの偽物が出回るの?
原作の完全ネタバレです!!
みなさん薄々お気づきかと思いますが、これからチキンラーメンはCMのおかげもあり、全国で爆発的に売れるようになります(^ ^)
そのため生産が間に合わず、新しく工場を建設し新たに従業員も雇い入れます。
そんなとき! 世良(桐谷健太)がやってきてこんなことを言います。
とんでもないものを見つけたぞ!
世良さんも敏ちゃんに負けじと派手なスーツで来てくれました。
「なんや、さみしい正月やなぁ」から一転、なんだかにぎやかなお正月になってきました♪萬平さんに期待する世良さんの言葉、なんだかぐっときました!
#まんぷく#朝ドラ #桐谷健太 pic.twitter.com/BeoQJAaOXe
— 【公式】連続テレビ小説「まんぷく」 (@asadora_bk_nhk) 2019年1月20日
世良がカバンから取り出したのは、数々のまんぷくラーメンの類似品!
どれも本物に似たパッケージで、まんぷくラーメンより安い値段で売られていました。
安いということは品質が悪いということで、萬平(長谷川博己)が調べてみるとやっぱりどれも粗悪品・・・。
ところが、一つだけ本物に近い商品がありました。
製造元は「テイコー食品」とあり、商品名は図々しくも「本家まんぷくラーメン」!
ちょっとやりすぎじゃないですか!? これじゃあどっちが本物かわかりませんよね。
でも気になるのが なぜ本物に近い商品を作ることができたのかー? です。
そこでピンときたのが真一(大谷亮平)。
おはようございます!まもなく「まんぷく」のお時間です。
ついに、ついに即席ラーメンが完成しました!! 完成の瞬間は、今までの苦労が思い返されてきて、本当に万感の思いで見守りました。
食べた真一さんも驚くうまさ!ただ、突然考え込んでしまい…やはり卵のこと?(笑)#まんぷく #朝ドラ pic.twitter.com/pAAFckEh8t
— 【公式】連続テレビ小説「まんぷく」 (@asadora_bk_nhk) 2019年2月13日
まんぷく坂部【今野浩喜】のモデルが実在!日清食品も引き抜きが?
先月まんぷく食品を辞めた坂部(今野浩喜)がテイコー食品に引き抜かれて、製造方法を教えたのでは? というものです。
おっと、ごめんなさい。まだ坂部は登場していませんでしたね。
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ちなみに演じている今野浩喜さんはお笑いコンビ「キングオブコメディ」のボケ担当。
さっそくテイコー食品に抗議に行くことになります。
誰がって?
そりゃあダネイホンの時と同じあのおふたりでしょう(^ ^)
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世良と真一です!
サングラスをして強面を装って行くのかどうかはわかりませんが(^_^;) ふたりはテイコー食品に乗り込みます。
ここでもう一人、新しいキャストが登場します♪
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テイコー食品の社長、猿渡(田中哲司)、こんな人物です。
大阪の食品会社「テイコー食品」の社長。
福子と萬平が即席ラーメンを開発・販売して、爆発的なヒットを生み出すと、次々と類似商品が出てくるように。
類似品のほとんどは粗悪品だったが、その中で唯一、質の高い即席ラーメンを製造販売していたのが「テイコー食品」だった。
製造法を盗んだのではないかと会社にのりこむものの、「自分が苦労して発明した」と堂々と主張し、のらりくらりと批判をかわす食えない男。
さらに宣伝までまねをしてきて…。
引用元 https://www.nhk.or.jp/mampuku/news/details/release_190207.html
真一は猿渡にまんぷくラーメンは特許を出願していると告げますが、猿渡は新聞沙汰になればむしろ宣伝になると開き直ります。
しかも猿渡はこれだけではなく、とんでもないことをして萬平をブチ切れさせます! それは・・・
福子にそっくりな女性が厚化粧で写っているポスターを街中に貼る
!!!
偽のまんぷくラーメンでも許せないのに福子(安藤サクラ)の偽物まで! しかも厚化粧!笑
そんなとき新聞にこんな記事が。
即席ラーメンで食中毒
食中毒を発生させたのは粗悪品を作っていた天王寺にある食品会社でしたが、社名は伏せられていてまんぷくラーメンを含む類似品の写真が掲載。
即席ラーメンが体に悪いと思われることを心配した萬平は、テレビCMに「国立栄養研究所の推薦を得ている」ことを追加し、類似品を扱っている全ての企業に販売中止の警告書を送ります。
特許庁から呼び出された萬平は、なんとテイコー食品も特許申請をしていることを知らされます。
もともとまんぷく食品にいた従業員が製造方法を教えているので、作り方は全く一緒のはずですよね。
これじゃあ特許庁も、どちらが本物でどちらが先なのかわからないはず。
ですが結局まんぷくラーメンに特許が下り、一安心するもまだテイコー食品の即席ラーメンが一緒に売られていました。
そこでまんぷく食品からテイコー食品に引き抜かれた社員、坂部を呼び出し、大勢で(^_^;)問い詰めます。
すると坂部はそれまでの5倍の給料を払うと言われ、製造法を教えたというのです。
萬平は猿渡にこう告げました。
坂部を証人にして裁判を起こす
これに観念した猿渡はようやく販売をやめることにしました。
ここまでが萬平の偽物との闘いの一部始終です。
さて、実際にチキンラーメンには類似品が存在したのでしょうか?
実際に安藤百福のチキンラーメンに偽物はあったの?テイコー食品のモデルは?
チキンラーメンに偽物は・・・ありました!
実際に安藤百福さんが開発した、世界初のチキンラーメンは1958年8月25日に発売され、1959年頃から爆発的に売れるようになります。
そうなるとやっぱり出てくるのが類似品。 これには安藤百福さんもかなり頭を悩ませていたそうです。
なんと即席めんに参入していた企業は300社、年間の生産量は25億食もあったそうです。
中にはかなりパッケージも似せた類似品までありました。
そこで安藤百福さんは1959年に商品登録を申請するとともに、即席ラーメンのオリジナルはまんぷくラーメン、ということを周知させるために莫大な費用をかけてテレビや新聞に広告を出します。
商標登録が確定する前、ある商品を不正競争防止法違反で訴えたことで、ようやくチキンラーメンが日清食品の著名商標(全国的に知られている商品であり、これが認められると類似品を商品登録することができない)と認められました。
まんぷくラーメンのCMは実話?チキンラーメンで安藤仁子が出演?
さて、ドラマに出てくるテイコー食品にモデルはあるのか?という疑問ですが・・・
あったんですね〜。
それは「日華食品」といいます。
ドラマと同様に日清食品が製造中止の警告をしても、従わず売り続けていましたが、商標を認められた日清食品が日華食品を訴えたことで、ようやく日華食品に使用禁止の処分が下されました。
ところが! 、なんと日清食品が商標の申請をする1ヶ月前に、日華食品が商標を申請していたことがわかり、その処分は停止されてしまいます(T . T)
どうして日華食品がチキンラーメンの製造方法を知り得たのかー?
これはドラマと同じで、日清食品から従業員2名を引き抜いて製造方法を聞いていたからです。
これがわかったことで日華食品は敗訴、ようやくチキンラーメンは日清食品のものになりました(^ ^)
それにしても社名まで似てますよね〜日清食品と日華食品。
これからドラマに出てくるテイコー食品は、このすったもんだがモデルになっていると思います。
これでようやく解決したかと思ったこの偽物騒動・・・やはりこれで終わらないのが安藤百福さん。
ことの発端は安藤百福さんが同じく類似品を製造していた他の13社を訴えたことです。
なぜこのように多くの会社が類似品を作れたのかというと、もともと気のいい安藤百福さんは頼まれれば工場見学などをさせていたので、そんなことから企業秘密を盗まれたのかもしれません。
結局は親切が仇となってしまいましたが(^_^;) さて、この偽物騒動はどうなってしまうのでしょうかー?
チキンラーメンの偽物騒動はどんな決着を迎えた?
日清食品から不正競争防止法違反で訴えられた13社は、全国チキンラーメン協会を設立!
チキンライス同様にチキンラーメンも普通名詞だ
チキンラーメンの値段や物価の昔発売当初はいくら?【まんぷく】
なんとチキンラーメンが日清食品だけのものではない、という主張をしてきました。
ちょっと強引過ぎませんか? その主張・・・^^;
それにしても恐るべしチキンラーメン、いろんな企業が喉から手が出るくらい欲しかった商品だったんですね。
ですが1961年ようやく日清食品にチキンラーメンの商標登録が確定し、全国チキンラーメン協会の主張は退けられたことで、他のメーカーは別の名前で即席ラーメンを発売するようになりました。
ようやく静かになったかと思ったら、今度は製法特許争いが!
本当に安藤百福さんも仁子さんも休まる日がなかったのではないでしょうか(T . T)
日清食品は即席ラーメンの製造法の特許を出願中で、さらに他者が出願広告中だった「味付乾麺の製法」も買取していましたが、これらが1962年に確定し、日清食品と同じ製法で他社は即席ラーメンを作ることができなくなりました。
ですが安藤百福さんは即席ラーメンを独占するつもりはなく、契約条件が合えば製造法の使用を許可するつもりでいたそうです。
実際に日清食品の許可を得て同じ製法で作ったメーカーは61社。
まんぷく国立栄養研究所分析は実話!チキンラーメンが栄養健康食品?
だけど、それでも混乱は続くことになり、食糧庁長官から騒動を収めるようにと勧められます。
チキンラーメンは、こんなに食品業界を巻き込んだ世紀の発明だったということでしょうね。
1964年に安藤百福さんの働きかけにより「社団法人日本即席食品工業協会」を設立し、初代の理事長には安藤百福さんが選ばれました。
安藤百福さんは各社の特許を尊重し、強調して即席ラーメンの質を高めることを約束。
これでようやく安藤百福さんは、いろんな混乱から解放されたのではないでしょうか。
こんなことがあったからこそ、現在のインスタントラーメンの発展があったのかもしれませんね。
安藤百福さんの功績は、本当に素晴らしいものだったのだと思います。
まとめ
大急百貨店モデルは阪急百貨店!チキンラーメンも試食販売【まんぷく】
NHK連続テレビ小説「まんぷく」では、これからまんぷくラーメンの偽物が出てきますが、実際に日清食品も発売当初から偽物が多く存在。
安藤百福さんも困っていたそうですが、法的にチキンラーメンが日清食品の商品であると認められました。
ですが商品が売れ過ぎたことで混乱が収まらず、最後は「社団法人日本即席食品工業協会」を設立することで一件落着。
さて、ドラマではこれからサンコー食品とのバトルが描かれ、新キャストも登場します。
どんな偽物ラーメンが登場するのか、厚化粧だという福子の偽物ポスターも楽しみです(笑)