現在放送中のNHK朝ドラ「まんぷく」の年内の放送も終了しました。
残すところ3ヶ月の放送となりました。
年内最後、12月28日の放送では、進駐軍に不当逮捕されていた萬平(長谷川博己)も無事釈放され、萬平、福子(安藤サクラ)、息子の源くん、生まれたばかりの娘の幸ちゃんの4人が初めて揃いましたね。
そして、次週は萬平が理事長に!?という予告でしたね。
萬平が理事長になるエピソードは、萬平のモデルとなった安藤百福さんの実話・原作ではどうなっているのでしょうか。
今回の記事では、萬平が理事長になるエピソードのもととなった実話・原作のエピソードについて、またこれからのドラマ「まんぷく」のストーリー展開をまとめました。
実話エピソード①:安藤百福は理事長に?
1951(昭和26)年、当時百福さんは41歳でした。
約2年間、不当逮捕で収監されていた百福さんですが、評価は落ちることなく、優秀な実業家、資産家として名を知られていました。
そんな百福にある人物が、新しくできた信用組合の理事長になってほしいという要請があったのです。
発明家だった百福は、金融経験がなく、他人のお金を預かる仕事はできなと断っていました。
しかし、「名前だけで結構です」という甘い言葉に百福は乗ってしまい、信用組合の理事長を引き受けることになったのです。
実話エピソード②:信用組合は素人集団?
「名前だけでいい」と言われた百福さんでしたが、責任感が強かった百福さんは営業担当として組合員の元を訪問して預金を集めていました。
百福さんも自分の口座を作り、財産のほとんどをその信用組合に預けていました。
しかし、この組合は金融の専門家がいない「素人集団」だったのです。
貸付の審査がルーズだった結果、不良債権が目立つようになったのです。
組合に預けられたお金はすぐさま関係の深い都市銀行に預けていました。
都市銀行にしてみれば、勝手に預金が集まるメリットがあり、その代わり組合員の振り出す手形や小切手は手形交換所へと回り、そのお金は都市銀行を通じて支払うというシステムだったのです。
資金が多少不足しても、都市銀行が面倒を見てくれる、そんな持ちつ持たれつの関係だったのです。
しかし、都市銀行からは経営の問題点を指摘され始め、不足金が設定融資限度額を越えると、都市銀行の態度は厳しくなります。
ついに萬平が理事長を務める信用組合は不渡りを出してしまったのです。
不渡りを出した途端、都市銀行の態度は急変し、担保に入れていた組合の建物と敷地が差し押さえられたのです。
当時、会長の座にあった百福も社会的責任を問われ、財産を失ったのです。
残されたのは、借家だけでした。
のちに、百福さんは自身の著書「奇想天外の発想」の中で自身をこう戒めていました。
「自分に合う洋服を着るべきだ。似合わないモーニングなどを身につけようとするのが、間違いのものなのだ」
自分が発明家だと再認識した百福さんはその後どうなったのでしょうか。
1957(昭和32)年、47歳になった百福さんは、無一文となりましたが、失望することなく、財産は失ったが、その分の経験は血や肉となると考えたのです。
百福はこれからは一切、銀行に頼らないと自分自身に誓いを立てたのです。
前年の経済白書では、「もはや戦後ではない」と発表があり、日本の人々は豊かな生活を送るようになっていました。
その影で百福さんは戦後の1コマを思い出していたのです。
そこからインスタントラーメンの発明へ繋がっていくのです。
ドラマ「まんぷく」の今後の展開は?
まんぷく今後の展開ネタバレは?インスタントラーメンは?【朝ドラ】
1月4日から放送が再開される朝ドラ「まんぷく」は、第14週の放送となります。
福ちゃんの説得で、財務局に対する訴訟を取り下げた萬平さん。罰金を支払ったため、経済的には苦しくなりましたが、刑務所から釈放された萬平さんに世間の注目が集まります。新聞社の取材申し込み、活動家からデモ参加の誘いなど、周囲が騒がしくなる中、萬平さんに新しく作る信用組合(金融機関)の理事長になってほしいという依頼が。「畑違いの僕が・・・」萬平さんは戸惑い、家族の反応も様々。福ちゃんは何があっても萬平さんを支える覚悟ですが・・・
ドラマ「まんぷく」では、萬平(長谷川博己)は原作と同じように信用組合の理事長になるのですが、その後の展開が少しだけ違うようです。
信用組合の理事長に誘われた萬平ですが、金融業に自信がなかった萬平は義理の兄・真一(大谷亮平)も一緒にという条件で引き受けます。
萬平たちの信用組合は順調にいき、8年が経過したところでドラマは第15週を迎えます。
ある会社との出会いが萬平の人生をまたも大きく変えてしまうのです。
福子(安藤サクラ)は、同級生の敏子(松井玲奈)から、知り合いの町工場を助けて欲しいと頼まれます。
福子が萬平にその話をすると萬平に響く言葉が…。
小さい会社だけど、今までにない道具を作ろうとしているんですって
発明家としワクワクしてしまった萬平は真一と一緒にその工場を訪れます。
万能調理器を開発していた「小田島製作所」に興味を持った萬平は、福子に残業と嘘をつき、来る日も来る日も小田島製作所に通い、万能調理器の開発を手伝っていました。
万能調理器の商品化のために、萬平は信用組合に出資をしていた梅田銀行から新規の融資をお願いするも断られてしまいます。
小田島製作所への融資ができなくなってしまいました。
その頃「なべ底不況」と言われたくらい急速に景気が悪化したためで、萬平が融資を続けるように頼みましたが聞く耳をもってはもらえません。
この「なべ底不況」も実際の出来事で、1957年から1958年にかけて日本で起こったデフレ現象です。
銀行から小田島製作所への融資を断られてしまった萬平は、あろうことか信用組合に残っていたお金を小田島製作所に融資してしまいます。
当然真一は危険だと忠告しますが、萬平は追加融資を止めるどころか、今度は梅田銀行の代わりに融資をしてくれる銀行を探し始めます。
しかし、どこの銀行からも融資はしてもらえず、真一からこうアドバイスしてもらうのです。
融資をしてもらうなら担保が必要になる
そんな時、万能調理器は完成します。
その万能調理器を持ち帰り、家族にりんごジュースを振る舞った萬平は、万能調理器を商品化するために家と土地を担保に入れたいと相談します。
もちろん鈴は反対します。想像つきますよね。
しかし、もちろん福子は萬平の新しい挑戦を応援するのです。
その後、小田島製作所へ出資してくれる銀行を見つけるものの、担当が変わったことで銀行からの出資の話がなくなってしまうのです。
それどころか、萬平の信用組合のへの融資が終了し、これまでの貸付を回収すると言われてしまうのです。
請求書どおりにお金を返すには、小田島製作所への融資も切られるうえ、これまでやってきた多くの中小企業への融資もできなくなります。
最終的には、萬平の資産が抑えられてしまうのです。
福子は、萬平がいない時に、銀行の人に家財道具を差し押さえられてしまうのです。
一方萬平は自分のことより組合員たちを守るために動いていました。
梅田銀行の上層部に面会し、池田の産業はこれから伸びるので、今後の発展のために協力していただきたいと訴え、今回の責任を取り自分は理事長を退任すると告げます。
梅田銀行の答えは・・・
萬平の申し出を受けれ入れてくれました!
真一は信用組合にそのまま残り、小田島製作所も万能調理器の生産を続けることができるようになりました。
また無一文になってしまった萬平と福子ですが、これからインスタントラーメンの発明へとどう繋がっていくでしょうか。楽しみですね。
まとめ
信用組合の理事長となった萬平は、これからまたも悲惨な目にあいます。
そういう星のもとで生まれてしまったのか、本当に福子はすごいですよね!!
原作では、同じようなエピソードがいくつかありました。
しかし、結果的には理事長退任となるようですが、そこからまた福子の支えでインスタントラーメンの開発へといくようです。