朝ドラ「ブラッサム」で、主人公・珠のいとことして登場するのが、金子大地さん演じる木村保(きむら・たもつ)です。
じつはこの木村保にも、モデルになった実在の人物がいました。
今回は、NHK連続テレビ小説「ブラッサム」の木村保がどんな人物なのか、モデルになった藤村忠(ふじむら・ただし)と宇野千代さんの“驚きの結婚”の史実、ドラマの保と珠のこれからのネタバレ、そして演じる金子大地さんについてご紹介します。
ブラッサム 木村保(きむら・たもつ)とは?珠のいとこで元夫の弟!
朝ドラ「ブラッサム」とは?
「ブラッサム」は、2026年9月28日に始まった、NHK連続テレビ小説の115作目です。
主人公・葉野珠(はの・たま)を演じるのは、石橋静河さんです。
モデルになっているのは、明治・大正・昭和を生きた作家の宇野千代さん(1897〜1996年)。
原作はなく、宇野千代さんの人生をもとにしながら、登場人物の名前を変えたフィクションとして描かれています。
山口県の岩国で生まれた珠が、代用教員をやめさせられたことをきっかけにふるさとを出て、小説家への道を歩んでいく物語です。
木村保とは?珠のいとこで元夫の弟
木村保は、珠のおば・木村照子の次男です。
珠にとってはいとこで、学業優秀なまじめな青年です。
じつは保は、珠がかつて結婚した木村享一の弟でもあります。
珠と享一の結婚はうまくいかず、珠はすぐに家を飛び出してしまいました。
つまり保は、珠にとって“元夫の弟”でもあるのです。
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2026年度後期 連続テレビ小説
【#ブラッサム】珠のいとこ/木村保(きむら たもつ)役
🌸#金子大地 さん🌸役柄:叔母・照子の次男であり、珠のいとこ。学業優秀でユニークな一面を持つ青年。泰然自若で、誠実な人柄もあいまって不思議なオーラを放つhttps://t.co/hiSLu2uJ7n pic.twitter.com/ODdyGhjOAI
— NHKドラマ (@nhk_dramas) February 13, 2026
保が登場するのは第4週。
学校をクビになり、ひどいうわさに苦しんでいた珠の前に、京都の第三高等学校に通う保があらわれます。
ここから、珠と保の物語が大きく動き出します。
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『第4週』10/19(月)〜10/23(金)放送
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— 朝ドラ「ブラッサム」公式 (@asadora_bk_nhk) October 15, 2026
木村保のモデルは藤村忠(ふじむら・ただし)!元夫の弟との驚きの結婚とは?
藤村忠は宇野千代の元夫の弟
木村保のモデルは、宇野千代さんの2番目の夫・藤村忠(ふじむら・ただし)です。
宇野千代さんは若いころ、いとこの藤村亮一と結婚しましたが、わずか10日ほどで終わってしまいました。
その亮一の弟が、藤村忠です。
忠もまた、宇野千代さんのいとこにあたります。
ドラマの保と同じく、忠は京都の第三高等学校に通う、エリート中のエリートでした。
当時、男子が上の学校へ進むのは10人に1人ほどの時代だったそうです。
かき氷の屋台で偶然の再会
小学校の先生(島村先生のモデル)との恋に破れ、ふるさとの岩国にもどっていた宇野千代さん。
以下の記事では、島村先生のモデルについて史実をご紹介しています。
ある夏の日、弟や妹たちにかき氷を食べさせようと屋台に入ると、「ありゃ、千代さんかいの」と声をかけられます。
声の主は、藤村家のおば。
宇野千代さんにとっては、短い間だけ“お姑さん”だった人です。
そのとなりに、はかま姿で帽子をかぶった若い学生が座っていました。
それが、亮一の弟・忠でした。
忠は無口で、ほとんど話しませんでした。
代わりにおばが、「忠が京都でひとり暮らしをしていて心配で」と話します。
宇野千代さんは「もしかして、私に京都へ一緒に行ってほしいということ?」と思いましたが、自分は忠の兄と別れた身。
まさかそんなはずはない、と思いなおしたといいます。
それでも、言葉もろくに交わしていない忠に、宇野千代さんは好意を持ちました。
文通から広島へ…宿帳に書いた「妻」
その年の10月、忠から「京都の知恩院というところで暮らしています」と書かれた絵はがきが届きます。
お母さんにすすめられて返事を書き、2人のささやかな文通が始まりました。
12月になると、忠から「冬に広島へ行くので会わないか」と連絡が来ます。
約束の日、宇野千代さんはいつもより念入りにお化粧をして出かけました。
久しぶりに会った忠は、ちらりと見ただけで何も言いません。
でも宇野千代さんは、「忠はそういう人なのだ」とわかっていました。
街を歩くうちに日が暮れ、2人は宿屋に泊まることに。
忠は宿帳に宇野千代さんの名前を書くとき、少し考えてから「妻」と書きそえたといいます。
こうして2人は結ばれ、藤村家との家族ぐるみのつきあいが、ふたたび始まりました。
京都での“兄妹”のようなくらし・・・同棲?
宇野千代さんは忠をたよって京都へ行き、2人のくらしが始まります。
忠の部屋は、机と火鉢と本棚があるだけの六畳ひと間。
このとき2人とも19才で、結婚はしていない、名前のつけようのない関係でした。いわゆる同棲???
いとこ同士で顔も似ていたため、近所の人たちは2人を兄妹だと信じていたそうです。
無口な忠は、それを否定しませんでした。
宇野千代さんも、何の気なしに忠を「兄さん」とよんだことがありました。
宇野千代さんには、ずっと気にしていたことがありました。
おしろいを落とした色黒の素顔を見せたら、男の人はがっかりするのではないか、ということです。
でも忠は、兄と結婚していたころの宇野千代さんの素顔を、すでに知っていました。
忠の前では、素顔をかくす必要がなかったのです。
やがて忠の実家からの仕送りがとだえがちになり、宇野千代さんは着物や本を質屋に持っていってやりくりしました。
それでも宇野千代さんは、のちにこの京都での2年間を「私の生涯の間に、二度とはないくらいの呑気な生活であった」とふり返っています。
東京をへて、北海道で正式に結婚
忠が東京帝国大学(今の東京大学)に進むと、2人は東京へうつります。
忠は授業にはほとんど出ず、役所で働き、宇野千代さんも出版社の事務や西洋料理店の給仕などで生活をささえました。
そして大正8年の夏、21才の宇野千代さんは忠と正式に結婚し、「藤村千代」になります。
大学を卒業した忠は、大蔵省と北海道拓殖銀行の両方に採用されましたが、北海道拓殖銀行をえらびました。
こうして2人は、北海道の札幌へうつり住みます。
札幌に来てからは、お金に困ることはありませんでした。
宇野千代さんは近所の人にたのまれて着物を仕立てる仕事を始め、評判になっていきます。
夫の支えで小説家デビュー
そんな札幌で、宇野千代さんは懸賞小説に応募した『脂粉の顔』で一等に選ばれます。
賞金は200円。当時の大学卒の初任給が平均40円ほどだったので、とても大きな金額でした。
忠の安定した収入があったからこそ、宇野千代さんは時間を気にせず、小説を書くことに打ちこめたのです。
台所で洗いかけていたお皿が、冬の寒さで凍ってしまっても気づかないほど、夢中で書き続けたといいます。
2作目の『墓を発く』を書き上げた宇野千代さんは、原稿を雑誌『中央公論』の編集部に送りました。
しかし、何か月待っても返事は来ません。
宇野千代さんは、直接たずねるために東京へ行くことを決め、忠にもそう伝えました。
駅のホームでの涙…それが最後に
東京へ向かう日、忠は駅のホームまで見送りに来てくれました。
「すぐに帰ってくるわ。2日とはかからないわ」と忠に言った宇野千代さん。
ところがそのとき、なぜか家に置いてきた汚れものや、流しの洗いものが頭にうかび、忠の姿が涙でかすんだといいます。
宇野千代さん自身にも、理由のわからない涙でした。
でも、2人が想い合っていたのは、このときが最後になったのです。
尾崎士郎との出会い、そして離婚
東京に着くと、『墓を発く』はすでに『中央公論』に載っていました。
原稿料は366円。今のお金にすると250万円ほどの大金です。
宇野千代さんは忠に「北海道に帰るのがちょっと遅くなる」と電報を打ち、まずは岩国の実家へ。
その後も「もう1本小説を書いてから帰ろう」と東京に残り、作家・尾崎士郎と出会います。
宇野千代さんは、たちまち尾崎に心をうばわれてしまいました。
北海道に帰ってくる様子のない宇野千代さんを、忠は待つのをやめます。
その後、宇野千代さんと尾崎のことは新聞に「夫君を捨て、愛人に走った」などと書き立てられ、名前を出された忠は、いちばんの“被害者”ともいわれました。
宇野千代さんと忠は協議離婚し、宇野千代さんは尾崎士郎と結婚。
ここから「宇野千代」の名前で生きていくことになります。
元夫の弟と結ばれ、小説家としての土台をささえてくれた忠。
その忠のもとを離れて、宇野千代さんは作家の道を進んでいったのです。
木村保と珠は結婚!?のネタバレ
ここからは、ドラマ「ブラッサム」の木村保と珠のネタバレです。
まだ知りたくない方はご注意ください。
岩国で再会し、手紙で心を通わせる
1915(大正4)年。
学校をクビになった珠は、悪いうわさのせいでなかなか仕事が見つからず、ようやく本家の葉野酒造で働きはじめます。
そんなとき、夏休みで実家にもどっていた保と偶然再会。
珠は保から、兄の享一が色街の女性とかけおちしたことを聞かされます。
保は、珠と一緒にいるところを見られても気にしませんでした。
「どうせワシは京都に戻るんじゃけえ、どがあなうわさが立とうと構わん」。
2人は大好きな『イワンの馬鹿』の話などで楽しい時間を過ごし、手紙のやりとりを約束します。
つらい毎日のなかで、保との手紙は珠のたったひとつの楽しみになっていきました。
東京で“兄妹”としての同居が始まる
保の母・照子から「京都で保と一緒にくらさないか」と持ちかけられても、家族を置いていけないと断った珠。
しかし、悪いうわさはおさまらず、葉野酒造もやめさせられてしまいます。
1916(大正5)年、保から帝大への進学が決まったという手紙が届きます。
母・リョウは「お金より、心が心配じゃ」と、東京で保と一緒にくらすよう珠の背中をおしました。
こうして珠は、本郷の下宿屋「三好」で保とくらすことに。
学生用の下宿なので、珠は保の“妹”ということになっていました。
その夜、保は珠に「ワシ……ほんまはずっと、珠さんのこと思うちょった」と打ち明けます。
「いつか岩国でのつらいことが忘れられたら、そのときはこっち向いてほしい」。
保は、珠の気持ちが向くのを待つことにしたのです。
「兄さまじゃない」2人はついに恋人に
それから1年。
保の父が入院して仕送りが止まり、珠は西洋レストラン「悠樂軒」で働きはじめます。
そのかたわらで小説も書き続けていました。
ある日、作家志望の左良太と珠が手を握り合っているところを見た保は、思わず激怒。
「一年以上……珠さんがこっち向くのを、ワシはずっと待っちょったんじゃ」。
「恋仲になったら、きっと終わりが来る」とおびえる珠に、保は「ワシは珠さんを裏切らん」と言って引き寄せます。
「……まだワシは、兄さまのままか?」
「兄さまじゃない。ウチは保さんが好きじゃ」
こうして2人は、ついに恋人同士になりました。
妊娠、そして結婚して札幌へ
1918(大正7)年、珠の妊娠がわかります。
困ったのはお金のこと。
そこへ照子が、いとこで札幌拓殖銀行の総務部長をしている木村正吾を連れてきました。
正吾は、出産費用や保の仕送りを引き受けるかわりに、卒業後は札幌の自分のもとで働くよう提案。
北海道に魅力を感じた2人は、結婚して札幌へうつることを決めます。
ところが妊娠7か月をすぎたころ、珠は突然の腹痛におそわれ、赤ちゃんは早産で亡くなってしまいました。
「ウチが、死なしてしもうた」と泣く珠を、保は「違う!」と抱きしめます。
保は大学の卒業を待たずに、「何も分からん土地で一から始めよう」と決め、2人は札幌で新しいくらしを始めました。
珠は「保さん、札幌に連れてきてくれて、ありがとうございました」と涙ながらに伝えます。
すれ違いはじめる2人
札幌で家を買って、ずっとここでくらそう。
そう話していた矢先、珠は医者から、元気な赤ちゃんを産むのはむずかしい体だと告げられてしまいます。
落ちこむ珠が、ふたたび向かったのは原稿用紙でした。
新聞の懸賞小説に応募した『脂粉の顔』が一等に入選し、珠の心に「書きたい」という気持ちがあふれ出します。
保は「やりたいことがあるゆうんは、ええことじゃけぇの」と受け入れてくれました。
でも珠は、保のやさしさにこたえきれない自分に気づき、2人の間に大きなへだたりを感じはじめます。
作家の道へ…珠から離婚を切り出す
2作目『墓を発く』の返事を聞くため、珠は保に頼みこんで東京へ。
すると作品はすでに雑誌『首都公論』に載っていて、次の作品もたのまれます。
珠は札幌には帰らず、東京で書き続けることに。
やがて札幌から下宿をたずねてきた保に、珠は離婚を願い出ました。
「一緒におりたいけど……、それじゃあずっと、ウチもあなたも、満たされんままじゃ」。
さすがの保も怒りにふるえ、「また来るけぇ」と言い残して帰っていきます。
その後、作家・西尾一路と2人きりでいるところを新聞に書かれた珠は、自分の正直な気持ちを手記にして新聞に出しました。
保の最後のことばと、その後
手記を読んだ保は、もう怒ってはいませんでした。
「初めて会うたとき……さっそうと逃げていった珠さんの背中を見て、ワシはほれたんよ」。
それは、珠が最初に木村家に嫁いだとき、たった3日で家を飛び出した日のことでした。
「次はどこへ駆け出すか、楽しみにしちょる」。
保は最後に一路と会い、2人は意外にも話がはずんでお互いを認め合います。
「……保さん、……お元気で」
「珠さんも。小説楽しみにしちょる」
こうして、珠と保の結婚生活は終わりをむかえました。
そして時はながれ、1983(昭和58)年。
86才になった珠のもとに、札幌の小学5年生の女の子からファンレターが届きます。
その子は、保の孫でした。
「……よかった。幸せね」。
珠は、そのはがきを大切にしまったのでした。
史実の藤村忠と同じように、ドラマの保も、珠の作家人生をささえた大切な人なのです。
木村保役は金子大地!出演作品は?
金子大地のプロフィール
- 名前:金子大地(かねこ・だいち)
- 生年月日:1996年9月26日
- 出身地:北海道
- 身長:179cm
- 所属事務所:マシットスター
経歴
金子大地さんは、2014年に「アミューズオーディションフェス2014」で俳優・モデル部門の賞を受け、芸能界に入りました。
2015年にドラマ『カサネ』でテレビドラマに初出演しています。
2018年には『おっさんずラブ』で栗林歌麻呂役を演じ、注目を集めました。
2019年には『腐女子、うっかりゲイに告る。』でテレビドラマ初主演をつとめ、コンフィデンスアワード・ドラマ賞の新人賞を受賞。
2021年には映画『猿楽町で会いましょう』で映画初主演をはたし、TAMA映画賞の最優秀新進男優賞も受賞しています。
2022年には、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で源頼家役に。
大河ドラマへの出演はこれが初めてでした。
じつは2023年のドラマ『OZU 〜小津安二郎が描いた物語〜』の「東京の女」では、主演の石橋静河さんと共演しています。
また、金子大地さん自身が北海道の出身。
ドラマで保は、珠と一緒に札幌へうつり住むことになるので、そのあたりにも注目です。
放送が始まる前日には、金子大地さん自身もインスタグラムで「ブラッサム」の放送をお知らせしていました。
主な出演作品
【ドラマ】
- 2018年『おっさんずラブ』栗林歌麻呂役
- 2019年『腐女子、うっかりゲイに告る。』安藤純役
- 2019年『チート〜詐欺師の皆さん、ご注意ください〜』加茂悠斗役
- 2022年 NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』源頼家役
- 2023年『育休刑事』秋月春風役
- 2023年『犬神家の一族』犬神佐清役
- 2024年『おっさんずラブ -リターンズ-』栗林歌麻呂役
- 2025年『晩餐ブルース』佐藤耕助役
- 2026年『シリウスの反証』安野草介役
- 2026年 NHK連続テレビ小説『ブラッサム』木村保役
【映画】
- 2019年『劇場版 おっさんずラブ 〜LOVE or DEAD〜』栗林歌麻呂役
- 2021年『猿楽町で会いましょう』小山田修司役
- 2021年『サマーフィルムにのって』凛太郎役
- 2024年『52ヘルツのクジラたち』村中真帆役
- 2026年『教場 Requiem』笠原敦気役
井之脇海さんとW主演をつとめた『晩餐ブルース』は、2026年3月にスペシャルドラマとしても放送されました。
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ドラマ「#晩餐ブルース Special」🍽️
✨ご視聴いただきありがとうございました✨
✧ ───── ✧ ───── ✧#井之脇海 さん #金子大地 さん #草川拓弥 さん
のオフショットをお届け🥕🥔💚💐お馴染みのエプロンを付けて
キッチンに並ぶ3人です🍳… pic.twitter.com/Femz6EqJJR— ドラマ「晩餐ブルース Special」【テレ東公式】U-NEXTなどで一挙配信中! (@tx_bansanblues) April 26, 2026
コミカルな役から、影のある役まで幅広く演じてきた金子大地さん。
珠を一途に思い続ける保を、どんなふうに演じるのか注目ですね。